命曰吉安以占病病甚者一日不死
命名(めいめい)して曰く、吉安、と。病を占(うらな)うを以ってし、病が甚(はなは)だしい者は、一日では死なない。
不甚者卜日瘳不死
病が甚(はなは)だしくない者は卜(うらな)った日になおり、死なない。
系者重罪不出輕罪環出
囚人の重罪者は出られない、軽罪者はすぐに(環=還?)出られる。
過一日不出久毋傷也
一日を過ぎると出られないが久(ひさ)しく傷つかない。
求財物買臣妾馬牛一日環得
財物を求め、臣妾馬牛を買うは、一日ですぐに(環=還?)得られる。
過一日不得行者不行來者環至
一日を過ぎると得られない。行く者は行かない。来る者はすぐに(環=還?)至る。
過食時不至不來擊盜不行行不遇
食時を過ぎると至らず、来ない。盗人を撃ちに行かない、行くと遇(あ)わない。
聞盜不來徙官不徙居官家室皆吉
盗人が来ないと聞く。官を移るは移らない。官、家に居住して皆(みな)吉(きち)。
歲稼不孰民疾疫無疾歲中無兵
実りの時の穀物が熟(う)れない。民が疫病にかかるは、かからない。実りの時中に戦いは無い。
見人行不行不喜請謁人不行不得
人に見(まみ)えに行くは、行かず、喜ばず。人に謁見(えっけん)を請(こ)うは行かず得られない。
追亡人漁獵不得行不遇盜
逃げる人を追いかける、と漁猟は、得られない。行き盗人に遇(あ)わない。
雨不雨霽不霽
雨は降らない。雨がやむはやまない。
命曰呈兆病者不死系者出
命名して曰く、呈兆、と。病人は死なない。囚人は出る。
行者行來者來市買得
行く者は行く。来る者は来る。市(いち)は買うが得(とく)。
追亡人得過一日不得問行者不到
逃げる人を追いかけてつかまえるが、一日を過ぎるとつかまえられない。見舞いに行く者は到(いた)らない。
命曰柱徹卜病不死系者出
命名して曰く、柱徹、と。病人を卜(うらな)い死なない。囚人は出る。
行者行來者來市買不得
行く者は行く。来る者は来る。市(いち)は買うは不得。
憂者毋憂追亡人不得
憂(うれ)える者は憂(うれ)えない。逃げる人を追いかけてつかまえられない。
命曰首仰足肣有內無外占病病甚不死
命名して曰く、首仰足肣有內無外、と。(或いは下五字は開無内有外?以下、首仰足開無内有外と仮定して)病を占(うらな)い、病が甚(はなは)だであっても死なない。
系者解求財物買臣妾馬牛不得
囚人は解(と)かれる。財物を求め臣妾馬牛を買うは不得。
行者聞言不行來者不來聞盜不來
行く者は行かずと言うを聞く。来る者は来ない。盗人は来ないと聞く。
聞言不至徒官聞言不徙居官有憂
至らないと言うを聞く。官を移るは移らないと言うを聞く。官に居住して憂(うれ)いが有る。
居家多災歲稼中孰民疾疫多病
家に居住して災難が多い。実りの時の穀物は中位に熟(う)れる。民の流行病は病にかからない(多=無?)
歲中有兵聞言不開見貴人吉
実りの時期中に戦いが有る。開かないを言うを聞く。貴人に見(まみ)えるは吉(きち)。
請謁不行行不得善言追亡人不得
謁見(えっけん)を請(こ)うは行かない。行けば善言(ぜんげん)を得られない。逃げる人を追いかけてもつかまえられない。
漁獵不得行不遇盜雨不雨甚霽不霽
漁猟は得られない。行くは盗人に遇(あ)わない。雨は降らないこと甚(はなは)だしい。雨がやむは、やまない。
故其莫字皆為首備問之曰備者仰也故定以為仰此私記也
以前はその字ではなく、皆(みな)首備と為した。これを問うて曰く、備とは、仰(あお)ぐであり、
故(ゆえ)に仰と為すを以って定(さだ)めた。これは私的な記述である。
命曰首仰足肣有內無外占病病甚不死
命名して曰く、首仰足肣有內無外、と。(或いは下四字は無内有外?)病を占(うらな)い、病が甚(はなは)だしくても死なない。
系者不出求財買臣妾不得
囚人は出ない。財を求め、臣妾を買うは不得。
行者不行來者不來擊盜不見
行くのは行かない。来るのは来ない。盗人を撃(う)つはあらわれない。
聞盜來內自驚不來徙官不徙
盗人が来ると聞く、ひそかに自ら警(いまし)めれば、来ない。官を移るは移らない。
居官家室吉歲稼不孰民疾疫有病甚
官、家に居して吉(きち)。実りの時の穀物は熟(う)れない。民は流行病にかかり病の甚(はなは)だしくなる者が有る。
歲中無兵見貴人吉請謁追亡人不得
実りの時期中に戦いは無い。貴人に見(まみ)えるは吉(きち)。謁見(えっけん)を請(こ)う、と逃げる人を追いかけるは得られない。
亡財物財物不出得漁獵不得
財物を亡くし、財物は出さずが得(とく)。漁猟は得られない。
行不遇盜雨不雨霽不霽凶
行くは盗人に遇(あ)わない。雨は降らない。雨がやむは、やまず凶(きょう)。
命名(めいめい)して曰く、吉安、と。病を占(うらな)うを以ってし、病が甚(はなは)だしい者は、一日では死なない。
不甚者卜日瘳不死
病が甚(はなは)だしくない者は卜(うらな)った日になおり、死なない。
系者重罪不出輕罪環出
囚人の重罪者は出られない、軽罪者はすぐに(環=還?)出られる。
過一日不出久毋傷也
一日を過ぎると出られないが久(ひさ)しく傷つかない。
求財物買臣妾馬牛一日環得
財物を求め、臣妾馬牛を買うは、一日ですぐに(環=還?)得られる。
過一日不得行者不行來者環至
一日を過ぎると得られない。行く者は行かない。来る者はすぐに(環=還?)至る。
過食時不至不來擊盜不行行不遇
食時を過ぎると至らず、来ない。盗人を撃ちに行かない、行くと遇(あ)わない。
聞盜不來徙官不徙居官家室皆吉
盗人が来ないと聞く。官を移るは移らない。官、家に居住して皆(みな)吉(きち)。
歲稼不孰民疾疫無疾歲中無兵
実りの時の穀物が熟(う)れない。民が疫病にかかるは、かからない。実りの時中に戦いは無い。
見人行不行不喜請謁人不行不得
人に見(まみ)えに行くは、行かず、喜ばず。人に謁見(えっけん)を請(こ)うは行かず得られない。
追亡人漁獵不得行不遇盜
逃げる人を追いかける、と漁猟は、得られない。行き盗人に遇(あ)わない。
雨不雨霽不霽
雨は降らない。雨がやむはやまない。
命曰呈兆病者不死系者出
命名して曰く、呈兆、と。病人は死なない。囚人は出る。
行者行來者來市買得
行く者は行く。来る者は来る。市(いち)は買うが得(とく)。
追亡人得過一日不得問行者不到
逃げる人を追いかけてつかまえるが、一日を過ぎるとつかまえられない。見舞いに行く者は到(いた)らない。
命曰柱徹卜病不死系者出
命名して曰く、柱徹、と。病人を卜(うらな)い死なない。囚人は出る。
行者行來者來市買不得
行く者は行く。来る者は来る。市(いち)は買うは不得。
憂者毋憂追亡人不得
憂(うれ)える者は憂(うれ)えない。逃げる人を追いかけてつかまえられない。
命曰首仰足肣有內無外占病病甚不死
命名して曰く、首仰足肣有內無外、と。(或いは下五字は開無内有外?以下、首仰足開無内有外と仮定して)病を占(うらな)い、病が甚(はなは)だであっても死なない。
系者解求財物買臣妾馬牛不得
囚人は解(と)かれる。財物を求め臣妾馬牛を買うは不得。
行者聞言不行來者不來聞盜不來
行く者は行かずと言うを聞く。来る者は来ない。盗人は来ないと聞く。
聞言不至徒官聞言不徙居官有憂
至らないと言うを聞く。官を移るは移らないと言うを聞く。官に居住して憂(うれ)いが有る。
居家多災歲稼中孰民疾疫多病
家に居住して災難が多い。実りの時の穀物は中位に熟(う)れる。民の流行病は病にかからない(多=無?)
歲中有兵聞言不開見貴人吉
実りの時期中に戦いが有る。開かないを言うを聞く。貴人に見(まみ)えるは吉(きち)。
請謁不行行不得善言追亡人不得
謁見(えっけん)を請(こ)うは行かない。行けば善言(ぜんげん)を得られない。逃げる人を追いかけてもつかまえられない。
漁獵不得行不遇盜雨不雨甚霽不霽
漁猟は得られない。行くは盗人に遇(あ)わない。雨は降らないこと甚(はなは)だしい。雨がやむは、やまない。
故其莫字皆為首備問之曰備者仰也故定以為仰此私記也
以前はその字ではなく、皆(みな)首備と為した。これを問うて曰く、備とは、仰(あお)ぐであり、
故(ゆえ)に仰と為すを以って定(さだ)めた。これは私的な記述である。
命曰首仰足肣有內無外占病病甚不死
命名して曰く、首仰足肣有內無外、と。(或いは下四字は無内有外?)病を占(うらな)い、病が甚(はなは)だしくても死なない。
系者不出求財買臣妾不得
囚人は出ない。財を求め、臣妾を買うは不得。
行者不行來者不來擊盜不見
行くのは行かない。来るのは来ない。盗人を撃(う)つはあらわれない。
聞盜來內自驚不來徙官不徙
盗人が来ると聞く、ひそかに自ら警(いまし)めれば、来ない。官を移るは移らない。
居官家室吉歲稼不孰民疾疫有病甚
官、家に居して吉(きち)。実りの時の穀物は熟(う)れない。民は流行病にかかり病の甚(はなは)だしくなる者が有る。
歲中無兵見貴人吉請謁追亡人不得
実りの時期中に戦いは無い。貴人に見(まみ)えるは吉(きち)。謁見(えっけん)を請(こ)う、と逃げる人を追いかけるは得られない。
亡財物財物不出得漁獵不得
財物を亡くし、財物は出さずが得(とく)。漁猟は得られない。
行不遇盜雨不雨霽不霽凶
行くは盗人に遇(あ)わない。雨は降らない。雨がやむは、やまず凶(きょう)。