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單閼歲歲陰在卯星居子

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單閼歲歲陰在卯星居子

単閼の歳(年)、歳(木星)の陰(かげ もとあったところ)は、卯に在(あ)り、星(木星)は子に居(い)る。

以二月與婺女虛危晨出曰降入

二月を以って婺女(須女)、虚、危とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、降入、と。

大有光其失次有應見張[名曰降入]其歲大水

大いに光が有る。その次(順次)を失ったときは、張を見て応ずることが有る。その歳(年)は大水になる。

執徐歲歲陰在辰星居亥

執徐の歳(年)、歳(木星)の陰(かげ もとにあったところ)は辰に在(あ)り、星(木星)は亥に居(い)る。

以三月[居]與營室東壁晨出曰青章

三月を以って営室、東壁とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、青章、と。

青青甚章其失次有應見軫

青青(せいせい)と甚(はなは)だ章(あきら)かである。その次(順次)を失ったときは、軫を見て応ずることが有る。

[曰青章]歲早旱晚水

歳(木星)が(動きが)早ければ、旱(日照り)で、晩(おそ)ければ、水(水害)。

大荒駱歲歲陰在巳星居戌

大荒駱の歳(年)、歳(木星)の陰(かげ もとにあったところ)は巳に在(あ)り、星(木星)は戌に居(い)る。

以四月與奎婁[胃昴]晨出曰跰踵

四月を以って、奎、婁とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、跰踵、と。

熊熊赤色有光其失次有應見亢

熊熊(あざやかに光るさま)と赤色で、光が有る。その次(順次)を失ったときは、亢を見て応ずることが有る。

敦牂歲歲陰在午星居酉

敦牂の歳(年)、歳(木星)の陰(かげ もとにあったところ)は午に在(あ)り、星(木星)は酉に居(い)る。

以五月與胃昴畢晨出曰開明

五月を以って胃、昴(すばる 留)、畢(濁)とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、開明、と。

炎炎有光偃兵唯利公王不利治兵

炎炎(色あざやかなさま)と光が有る。兵(戦い)を偃(えん やめる)する。唯(ただ)公王に利(り)するのみで、治兵に不利。

其失次有應見房歲早旱晚水

その次(順次)を失ったときは、房を見て応ずることが有る。歳(木星)が早いと、旱(日照り)で、晩(おそ)いと水(水害)。

協洽歲歲陰在未星居申

協洽の歳(年)、歳(木星)の陰(かげ もとにあったところ)は未に在(あ)り、星(木星)は申に居(い)る。

以六月與觜觿參晨出曰長列

六月を以って、觜觿、参とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、長列、と。

昭昭有光利行兵其失次有應見箕

昭昭と昭(あきら)かに光が有る。行兵(戦いを行う)に利(り)する。その次(順次)を失ったときは、箕を見て応ずることが有る。

涒灘歲歲陰在申星居未

涒灘の歳(年)、歳(木星)の陰(かげ もとにあったところ)は申に在(あ)り、星(木星)は未に居(い)る。

以七月與東井輿鬼晨出曰大音

七月を以って東井、輿鬼とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、大音、と。

昭昭白其失次有應見牽牛

昭昭と昭(あきら)かに白い。その次(順次)を失ったときは、牽牛を見て応ずることが有る。

作鄂歲歲陰在酉星居午

作鄂の歲(年)、歳(木星)の陰(かげ もとにあったところ)は酉に在(あ)り、星(木星)は午に居(い)る。

以八月與柳七星張晨出曰(為)長王

八月を以って柳、七星、張とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、長王、と。

作作有芒國其昌熟穀

作作と芒(ぼう ひかり)が有る。国はその昌(しょう 盛ん)して、熟穀(穀物が十分に実る)する。

其失次有應見危

その次(順次)を失ったときは、危を見て応ずることが有る。

[曰大章]有旱而昌有女喪民疾

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[曰大章]有旱而昌有女喪民疾

旱(日照り)が有っても昌(盛ん)で、女喪(小雨? 喪(そう)=霎(そう)?)があれば、民が疾(病む)する。

閹茂歲歲陰在戌星居巳

閹茂の歳(年)、歳(木星)の陰(月 そばにあった月)は戌に在(あ)り、星(木星)は巳に居(い)る。

以九月與翼軫晨出曰天睢

九月を以って翼、軫とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、天睢、と。

白色大明其失次有應見東壁歲水女喪

白色で大いに明るい。その次(順次)を失ったときは、東壁を見て応ずることがある。歳(とし)は水(水害)、女喪(小雨? 喪(そう)=霎(そう)?)。

大淵獻歲歲陰在亥星居辰

大淵獻の歳、歳(木星)の陰(月 そばにあった月)は亥に在り、星(木星)は辰に居(い)る。

以十月與角亢晨出曰大章

十月を以って角、亢とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、大章、と、

蒼蒼然星若躍而陰出旦是謂正平

蒼蒼然として青く、(東の)星(木星)は躍(おど)るがごとくして陰(月 そばにあった月)は旦(夜明け 新月)に(西に)出て、ここに、正平と謂(い)う。

起師旅其率必武其國有將有四海其失次有應見婁

師旅(しりょ 軍隊)を起こし、その率(ひき)いるは必ず武で、その国は徳を有し、将(まさ)に四海を有さんとする。その次(順次)を失ったときは、婁を見て応ずることが有る。

困敦歲歲陰在子星居卯

困敦の歳(年)、歳(木星)の陰(月 そばにあった月)は子に在(あ)り、星(木星)は卯に居(い)る。

以十一月與氐房心晨出曰天泉

十一月を以って氐、房、心とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、天泉、と。

玄色甚明江池其昌不利起兵

玄色(赤黒い色)で甚(はなは)だ明るい。江池はその昌(盛ん)で、起兵は不利。

其失次有應(在)[見]昴

その次(順次)を失ったときは、昴(すばる)を見て応ずることが有る。

赤奮若歲歲陰在丑星居寅以十二月與尾箕晨出曰天皓

赤奮若の歳(年)、歳(木星)の陰(月 そばにあった月)は丑に在り、星(木星)は寅に居(お)り、
十二月を以って、尾、箕とともに晨出(しんしゅつ 夜明けに出る)し、曰く、天皓、と。

黫然色甚明其失次有應見參

黫然と黒色で甚(はなは)だ明るい。その次(順次)を失ったときは、参を見て応ずることがある。

當居不居居之又左右搖未當去去之與他星會其國凶

居(お)るべきに居(い)なかったり、これに居(お)れば、又(また)左右が揺(ゆ)れ、未(ま)だ
去るべきでないうちにこれを去り、他の星(火星、水星、金星、土星)と会(かい)すれば、その国は凶。

所居久國有厚其角動乍小乍大若色數變人主有憂

久しく居(お)るところの国は徳厚を有する。その角(=較(かく)?明るいさま)は動いて、小さくなったり、大きくなったりして、もし色がたびたび変化すれば、人主は憂いを有する。

其失次舍以下進而東北

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其失次舍以下進而東北

その次の星宿以下を失ったとき、東北に進んで、

三月生天棓長四丈末兌

三ヶ月、天の棓(ぼう 棒 流れ星の形?)が、長さ四丈(約80cm~)を生じたら、末(すえ)にまっすぐ、

進而東南三月生彗星長二丈類彗

東南に進んで、三ヶ月、彗星(すいせい)の長さ二丈(約40cm~)を生じたら、彗(ほうきの部分)をしばり(類(るい)=累(るい)?)、

退而西北三月生天欃長四丈末兌

西北に退いて、三ヶ月、天の欃(きり 流れ星の形?)が長さ四丈(約80cm~)を生じたら、末(すえ)にまっすぐ、

退而西南三月生天槍長數丈兩頭兌

西南に退いて、三ヶ月、天の槍(やり 流れ星の形?)が長さ数丈(約50cm~)を生じたら、
二つの頭(さき)からまっすぐ、

謹視其所見之國不可舉事用兵

謹んでその見えるところの国を視て、用兵の事を挙(あ)げるべきではない。

其出如浮如沈其國有土功

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其出如浮如沈其國有土功

その出るが、浮くが如(ごと)く、沈むが如(ごと)くすれば、その国は土功(土地と手柄)を有する。

如沈如浮其野亡

沈むが如(ごと)く、浮くが如(ごと)くすれば、その野は亡(ほろ)ぶ。

色赤而有角其所居國昌迎角而戰者不勝

色が赤で角(=較(かく)? 明るいさま)を有すれば、その居るところの国は昌(さかえる)。角(=較(かく)? 明るいさま)を抑(おさ)えて(迎=抑?)戦うものは、勝たない。

星色赤黃而沈所居野大穰

星色が赤黄にして沈めば、野に居るところは大いに穣(穀物が豊かにみのる)。

色青白而赤灰所居野有憂

色が青白にして赤灰であれば、野に居るところは憂いを有する。

歲星入月其野有逐相

歳星(木星)が月に入ると、その野は逐相(あらそい 相(そう)=争(そう)?)を有する。

與太白斗其野有破軍

太白(金星)と斗(出会う =闘(とう)?)すれば、その野は破軍(破れた軍)を有する。 

歲星一曰攝提曰重華曰應星曰紀星

歳星(木星)は一に曰く攝提、曰く重華,曰く応星,曰く紀星、と。

營室為清廟歲星廟也

営室は清廟と為し、歳星(木星)は廟(びょう)である。

察剛氣以處熒惑曰南方火主夏日丙丁禮失罰出熒惑熒惑失行是也

剛気を察(さつ つまびらかにする)して、熒惑(火星)を処(しょ)するを以ってする。曰く、南方火、夏をつかさどり、日(太陽)は丙、丁。礼を失うと、罰が熒惑(火星)から出て、熒惑は行是(ただしく行くこと)を失うのである。

出則有兵入則兵散以其捨命國

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出則有兵入則兵散以其捨命國

出れば、兵(戦い)を有し、入れば兵(戦い)が散(さん おわる)じる。その明国(国を照らす 命(めい)=明(めい)?)を捨(す)てるを以って、

(熒惑)熒惑為勃亂殘賊疾喪饑兵

熒惑(火星)は、勃乱(さかんに乱れる)、残賊(ざんぞく 人をいためつけきづつける)、疾、喪、餓(う)え、兵(戦い)を為す。

反道二舍以上居之三月有殃

道を二舎以上反(かえ)して、これに居(お)るは、三ヶ月で殃(わざわい)を有し、

五月受兵七月半亡地九月太半亡地

五ヶ月で兵(戦い)を受け、七ヶ月で地を半分亡(な)くし、九ヶ月で地の大半を亡(な)くす。

因與俱出入國絕祀居之殃還至雖大當小

因(よ)りてともに出入りに与(あずか)れば、国は祭祀を絶(た)つ。これに居(い)て、殃(わざわい)が還(すみやか)に至れば、大と雖(いえど)も小に当たり、

久而至當小反大其南為丈夫[喪]北為女子喪

(わざわいが)久しくして至れば、小に当たっても反(かえ)って大になる。その南は丈夫(長い霧?)に為り、北は女子喪(長い小雨?)に為る。

若角動繞環之及乍前乍後左右殃益大

もしも角(較(かく)?明るいさま)が、動いて繞環(まつわりかこむ)し、前になったり後ろになったり、左右になったりするに及べば、,殃(わざわい)はますます大きくなる。

與他星斗光相逮為害不相逮不害

他の星と斗(闘? 出会う)したとき、光が相(あい)逮(たい およぶ)せば、害を為し、相(あい)逮(たい およぶ)さなければ、害さない。

五星皆從而聚于一舍其下國可以禮致天下

五星が皆(みな)したがって一つの舎に集まったとき、その下にある国は礼を以って天下に致(いた)すことができる。

法出東行十六舍而止

法(火星のみち)は、東行に出て十六舎で止まり、

逆行二舍六旬復東行自所止數十舍十月而入西方

二舎を逆行し、六旬(六十日)でふたたび東行し、みずから止まるところ数十舎、十ヶ月にして西方に入り、

伏行五月出東方其出西方曰「反明」主命者惡之

伏行(太陽の反対側でみえなくなる)すること五ヶ月して、東方に出る。その西方に出るは曰く「反明」と、主明者(命=明?)はこれを悪(にくむ)する。

東行急一日行一度半

東行は急(きゅう はやい)で、一日に行くは一度半。

其行東西南北疾也

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其行東西南北疾也

その東、西、南、北を行くは疾(なやむ)しているのであり、

兵各聚其下用戰順之勝逆之敗

兵(戦い)がおのおのその下に集まり、戦いを用いるに、順行すれば勝ち、逆行すれば敗(やぶ)れる。

熒惑從太白軍憂離之軍卻

熒惑(火星)が太白(金星)に従えば、軍が憂(うれ)え、離れれば軍が退却(たいきゃく)する。

出太白陰有分軍行其陽有偏將戰

太白(金星)の陰(かげ)に出れば、分軍を有する。その陽に行けば、偏將(副将)戦を有する。

當其行太白逮之破軍殺將

その行くに当たり、太白(金星)がこれに逮(及ぶ)すれば、軍を破(やぶ)り将軍を殺す。

其入守犯太微軒轅營室主命惡之

その太微に入って守(とどまる)り犯(おか)せば、軒轅、営室、主命はこれを悪(にくむ)する。

心為明堂熒惑廟也謹候此

心(二十八宿の一つ)は明堂と為し、熒惑(火星)は廟である。謹(つつし)んでこれを候(うかがう)する。

歷斗之會以定填星之位

斗(北斗七星)の魁(会(かい)=魁(かい)?)を歴(めぐる)させて、填星(土星)の位置を定めるを以ってする。

曰中央土主季夏日戊己黃帝主女主象也

曰く、中央土、と。李夏(晩夏)をつかさどり、日(太陽)は戊、己で、黄帝,主徳,女主象である。

歲填一宿其所居國吉

一年で填(土星)は一宿で、その居るところの国は吉(きち)になる。

未當居而居若已去而復還

未(ま)だ居るに当たらないうちに居して、もし、すでに去ってふたたび還(かえ)し、

還居之其國得土不乃得女

還してこれに居すれば、その国は土地を得て、そうでなければすなわち女(=寧(にょう)? 安寧)を得る。

若當居而不居既已居之又西東去其國失土

もし、居るべきときに居らず、すでにこれに居して、また西、東に去れば、その国は土地を失い、

不乃失女不可舉事用兵

そうでなければ女(=寧(にょう)? 安寧)を失い、用兵の事を挙(あ)げるべきではない。

其居久其國福厚易福薄

その居るが久しければ、その国は福厚くなり、 易(とりかえる)すれば、福は薄くなる。

其一名曰地侯主歲

その一名は曰く、地侯、と。歳(とし)をつかさどる。

歲行十(二)[三]度百十二分度之五日行二十八分度之一二十八歲周天

歳(一年)に行くは十二度と百十二分度の五で、日(一日)に行くは二十八分度の一で、二十八年で天を一周する。

其所居五星皆從而聚于一舍其下之國可[以]重致天下

その居るところ、五星が皆(みな)したがって一つの舎に集まれば、その下の国は、重んぜられるを以って天下に致(いた)すことができる。

禮義殺刑盡失而填星乃為之動搖

礼、徳、義、殺、刑が尽(ことごと)く失われれば、填星(土星)はこの為(ため)に動揺(どうよう)する。

贏為王不寧其縮有軍不復

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贏為王不寧其縮有軍不復

贏すれば、王の不寧(やすんじない)を為し、その縮すれば、軍の不復を有する。

填星其色黃九芒音曰黃鐘宮

填星(土星)はその色は九芒(九(く)=瞿(く)? ほこのきっさき)の黄色で、音は曰く、黄鐘宮、と。

其失次上二三宿曰贏有主命不成不乃大水

その次(順次)を失って二、三宿を上るのは曰く、贏、と。主命の成らずを有し、そうでなけれな大水になる。

失次下二三宿曰縮有后戚

次(順次)を失って二、三宿を下がるのは曰く、縮、と。後の戚(せき うれえる)を有し、

其歲不復不乃天裂若地動

その歳(とし)は復さず、そうでなけれな天が裂(さ)かれ、もしくは地が動く。

斗為文太室填星廟天子之星也

斗(北斗七星)は文太室と為し、填星(土星)は廟(びょう)で、天子の星である。

木星與土合為內亂

木星と土星が合えば、内乱をつくる。

饑主勿用戰敗水則變謀而更事

饑(き 穀物がみのらない)、勿用戰(戦いを用いない)をつかさどり、敗(やぶ)れる。水星ならば、
変謀(はかりごとを変える)して事を改(あらた)め、

火為旱金為白衣會若水

火星は旱(日照り)をつくり、金星は白衣会、もしくは水害をつくる。

金在南曰牝牡年穀熟金在北歲偏無

金星が南に在(あ)るは曰く、牝牡、と。年の穀物は熟(う)れる。金星が北に在(あ)れば、歳(みのり?)は無(む)に偏(かたよ)る。

火與水合為焠與金合為鑠

火星と水星と合すれば焠(さい にらぐ)を為し、火星と金星が合すれば、鑠(しゃく 金属を溶解する)を為し、

為喪皆不可舉事用兵大敗

喪(そう 或いは争い?)をつくり、皆(みな)事を挙(あ)げるべきではなく、用兵は大敗(たいはい)する。

土為憂主孽卿大饑戰敗為北軍軍困舉事大敗

土星は憂(うれ)いをつくり、孽卿(卿(きょう)=凶(きょう)? わざわいと飢饉)をつかさどり、大いに饑(き 穀物が実らない)し、戦いは敗(やぶ)れ、北軍(敗北の軍)と為り、軍は困(こま)り、挙事(きょじ)は大敗(たいはい)する。

土與水合穰而擁閼有覆軍其國不可舉事出亡地入得地

土星と水星が合えば、穣(=城(じょう)? 城壁)して擁閼(ようあつ ふさがる)し、覆軍(まちぶせる軍?)を有して、その国は事を挙(あ)げるべきではない。出れば地を亡くし、入れば、地を得る。

金為疾為內兵亡地

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金為疾為內兵亡地

金星は疾(流行病)をつくり、内(うち)に戦いをつくって、地を亡(ほろ)ぼす。

三星若合其宿地國外內有兵與喪改立公王

三星がもし合えば、その宿地の国の内外で兵(戦い)と喪を有し、改めて公王を立てる。

四星合兵喪并起君子憂小人流

四星が合えば、兵(戦い)喪がならび起こり、君子は憂(うれ)え、小人は流(心にとめない)する。

五星合是為易行有受慶改立大人掩有四方子孫蕃昌

五星が合えば、ここに易行(行いをあらためる)を為し、有徳者は慶(よろこ)びを受け、改めて大人を立て、四方を掩有(えんゆう あたり一帯を占領する)し、子孫は蕃昌(はんしょう 茂りさかえる)する。

無受殃若亡五星皆大其事亦大皆小事亦小

無徳者は殃(わざわい)を受け、もしくは亡(ほろ)びる。五星が皆(みな)大きければ、
その事もまた大きく、皆(みな)小さければ、事もまた小さい。

蚤出者為贏贏者為客晚出者為縮縮者為主人

はやく出るのは、贏と為し、贏とは客と為す。晩(おそ)く出るのは縮と為し、縮とは主人と為す。

必有天應見於杓星同舍為合

必ず天の応(こた)えは灼星(明るい星 杓(しゃく)=灼(しゃく)?)にあらわすことが有る。
舎(星宿)を同じくして合を為せば、

相陵為斗七寸以內必之矣

互いに陵(にらぐ 研く)して闘(出会う 斗(とう)=闘(とう)?)し、七寸以内ならば必ずである。

五星色白圜為喪旱

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五星色白圜為喪旱

五星(火星、水星、木星、金星、土星)の色が白く園(=円 完全な 盛光?)すれば、喪、旱(日照り)をつくる。

赤圜則中不平為兵

赤く園(=円 完全な )すれば、不平に中(あた)り、兵(戦い)をつくる。

青圜為憂水圜為疾多死

青く園(=円 完全な )すれば、憂(うれ)い、水(水害)をつくる。黒く園(=円 完全な )すれば、疾(流行病)をつくり多くが死ぬ。

黃圜則吉

黄色く園(=円 完全な )すれば、吉(きち)。

赤角犯我城黃角地之爭

赤く角(=却(きゃく)?或いは欠(けつ)? 退光?)すれば、我が城を犯(おか)し、黄色く角(=却(きゃく)?或いは欠(けつ)?)すれば地の争いで、

白角哭泣之聲,青角有兵憂,角則水。

白く角(=却(きゃく)?或いは欠(けつ)?)すれば、哭泣の声で、青く角(=却(きゃく)?或いは欠(けつ)?)すれば兵憂を有(ゆう)し、黒く角(=却(きゃく)?或いは欠(けつ)?)すれば水(水害)。

意行窮兵之所終

意行(=意向(いこう)?)は、兵(戦い)の終わるところを窮(きわ)める。

五星同色天下偃兵百姓寧昌

五星が色を同じくすれば、天下は兵(戦い)を偃(えん やめる)し、百姓は寧昌(ねいしょう やすんじさかえる)する。

春風秋雨冬寒夏暑動搖常以此

春は風、秋は雨、冬は寒く、夏は暑く、動揺(どうよう)は常(つね)にこれを以ってする。

填星出百二十日而逆西行西行百二十日反東行

填星(土星)は出て百二十日にして逆に西行し、西行して百二十日で反(かえ)して東行する。

見三百三十日而入入三十日復出東方

三百三十日あらわれて、入り、入って三十日でふたたび東方から出る。

太歲在甲寅鎮星在東壁故在營室

太歲(太初元年の歳)は甲寅に在(あ)り、鎮星(土星)は東壁に在(あ)り、故(ゆえ)に営室に在(あ)る。

察日行以處位太白曰西方秋(司兵月行及天矢)日庚辛主殺

日(太陽)の行く道を察(さっ)し、太白(金星)の位置を処(しょ)するを以ってする。曰く、西方(西方金?)、と。秋をつかさどり、日(太陽)は、庚、辛で、殺(=採(さい)? つみとる)をつかさどる。

殺失者罰出太白太白失行以其捨命國

殺(=採(さい)? つみとる)が失なわれたものは、罰が太白(金星)から出る。太白(金星)は行く道を失って、その明国(国を照らす 命(めい)=明(めい)?)を捨てるを以ってする。 

其出行十八舍二百四十日而入

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其出行十八舍二百四十日而入

その出て十八舎を行くこと二百四十日にして入る。

入東方伏行十一舍百三十日

東方に入って、伏行すること十一舎で百三十日、

其入西方伏行三舍十六日而出

その西方に入って、伏行すること三舎で十六日にして出る。

當出不出當入不入是謂失舍

出るべきに出ず、入るべきに入らないと、これは失舎と謂(い)い、

不有破軍必有國君之篡

軍を破(やぶ)ることはなく、必ず国君の篡(さん 臣下が国君の位をうばいとる)が有る。

其紀上元以攝提格之歲與營室晨出東方至角而入

その紀上元は、攝提格の歳(とし)を以ってし、営室(二十八宿の一つ)とともに東方に晨出(しんしゅつ 明け方に出る)し、角(二十八宿の一つ)に至って入り、

與營室夕出西方至角而入

営室とともに西方に夕出(夕方に出る)し、角(二十八宿の一つ)に至って入る。

與角晨出入畢與角夕出入畢

角(二十八宿の一つ)とともに晨出(しんしゅつ 明け方に出る)し、畢(おそらく二十八宿の一つ濁にあたる 律書より)に入り、角(二十八宿の一つ)とともに夕出(夕方に出る)し、畢(おそらく二十八宿の一つ濁にあたる 律書より)に入る。

與畢晨出入箕與畢夕出入箕

畢とともに晨出(しんしゅつ 明け方に出る)し、箕(二十八宿の一つ)に入り、畢とともに
夕出(夕方に出る)し、箕(二十八宿の一つ)に入る。

與箕晨出入柳與箕夕出入柳

箕とともに晨出(しんしゅつ 明け方に出る)し、柳(二十八宿の一つの注にあたる 律書より)に入り、箕とともに夕出(夕方に出る)して、柳(二十八宿の一つの注にあたる 律書より)に入る。

與柳晨出入營室與柳夕出入營室

柳とともに晨出(しんしゅつ 明け方に出る)し、営室に入り、柳とともに夕出(夕方に出る)して、営室に入る。

凡出入東西各五為八歲二百二十日復與營室晨出東方

凡(およ)そ東西に出入りするは各(おのおの)五回、八年と二百二十日(240日+130日+240日+16日=626日、626日×5=3130日 八年と二百十日(おおまかな計算です))、ふたたび営室とともに東方に晨出(しんしゅつ 明け方に出る)する。

其大率歲一周天其始出東方行遲

そのおおまかな率(りつ)は、一年で天を一周する。その始めに東方に出て、行くは遅(おそ)く、

率日半度一百二十日必逆行一二舍

率(おおむね)一日に半度進むこと一百二十日、必ず逆行すること一、二舎、

上極而反東行行日一度半一百二十日入

上に極(きわ)まって反(かえ)して、東行し、行くこと一日に一度半が、一百二十日で、入る。

其庳近日曰明星柔

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其庳近日曰明星柔

その庳(ひくい)は、日(太陽)に近く、曰く、明星、と。柔(やわ)らかい。

高遠日曰大囂剛

高いは、日(太陽)に遠く、曰く、大囂、と。剛(かたい)。

其始出西[方]行疾率日一度半百二十日

その、西方に出始めるは、疾(はやく)に行き、率(おおよそ)一日に一度半で、百二十日。

上極而行遲日半度百二十日旦入必逆行一二舍而入

上に極(きわ)まって、遅(おそ)く行き、一日半度で、百二十日、旦(明け方)に入る。必ず一、二舎逆行して入る。

其庳近日曰大白柔

その庳(ひくい)は日(太陽)に近く、曰く、大白、と。柔(やわら)かい。

高遠日曰大相剛出以辰戌入以丑未

高いは、日(太陽)に遠く、曰く、大相、と。剛(かたい)。出でるは辰(やや東南東)、戌(やや西北西)を以ってし、入るは丑(やや北東北)、未(やや南西南)と。

當出不出未當入而入天下偃兵兵在外入

出るべきときに出ず、未(ま)だ入るべきではないときにして入ると、天下は兵(戦い)を偃(やめる)する。兵(戦い)は外(そと)に在(あ)って、入る。

未當出而出當入而不入[天]下起兵有破國

未(ま)だ出るべきではないときにして出て、入るべきときに入らないと、天下は兵(戦い)を起こし、破国を有(ゆう)する。

其當期出也其國昌其出東為東入東為北方

その期に当たって出るは、その国は昌(さかえる)する。その東に出るは東と為し、東に入るは北方と為す。

出西為西入西為南方所居久其鄉利

西に出るは西と為し、西に入るは南方と為す。居るところが久しければ、その利(り)に郷(むかう)する。

(疾)[易]其鄉凶

疾(はやく)すれば、その凶に郷(むかう)する。

出西(逆行)至東正西國吉

西に出て東に至り、正西(真西)の国は吉(きち)。

出東至西正東國吉

東に出て西に至り、正東(真東)の国は吉(きち)。

其出不經天經天天下革政

その出るは天を経(通る)せず、天を経(通る)すれば、天下は革政(かくせい)する。

小以角動兵起始出大後小兵弱

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小以角動兵起始出大後小兵弱

小さく角動を以ってすれば、兵が起こる。はじめに大きく出て後で小さくなれば、兵は弱まる。

出小後大兵彊出高用兵深吉淺凶

小さく出て後に大きくなれば、兵は強くなる。高く出れば、用兵は深い吉で浅い凶。

庳淺吉深凶日方南金居其南

庳(低い)けれは、浅い吉に深い凶。日(太陽)がまさに南で、金星がその南に居り、

日方北金居其北曰贏侯王不寧用兵進吉退凶

日(太陽)がまさに北で金星がその北に居れば、曰く、贏、と。侯王は不寧(やすんじない)で、用兵は、進んで吉、退いて凶。

日方南金居其北日方北金居其南曰縮

日(太陽)がまさに南で金星がその北に居り、日(太陽)がまさに北で金星がその南に居れば、曰く、縮、と。

侯王有憂用兵退吉進凶用兵象太白

侯王は憂(うれ)いを有し、用兵は退いて吉で進めて凶。用兵は太白(金星)に象(かたど)られる。

太白行疾疾行遲遲行角敢戰

太白(金星)が疾(はやい)に行けば、疾行(はやく行く)で、遅ければ、遅行。角すれば、敢えて戦う。

動搖躁躁圜以靜靜

動揺(どうよう)して躁(そう さわがしい)すれば、躁。園(=円)して静かを以ってすれば、静か。

順角所指吉反之皆凶

角の指すところに順(じゅん)ずれば、吉。角の指すところに反(そむく)すれば、皆(みな)凶。

出則出兵入則入兵赤角有戰

出れば出兵。入れば入兵(戦いを入れる)。赤く角すれば、戦いを有する。

白角有喪圜角憂有水事

白く角すれば喪を有する。黒く、園(=円)、角すれば、憂えて水事を有する。

青圜小角憂有木事

青く園(=円)、小角すれば、憂えて木事を有する。

黃圜和角有土事有年

黄色く、園(=円)、和角すれば、土事を有して、年(作物がよくみのる)を有する。

其已出三日而復有微入入三日乃復盛出

そのすでに出て三日してふたたび微(び)に入ることが有り、入って三日して、そこで、ふたたび盛んに出るは、

是謂耎其下國有軍敗將北

これは耎(よわい)と謂(い)い、その下の国は軍を有すると敗(やぶ)れて将軍は逃げる。

其已入三日又復微出出三日而復盛入其下國有憂

そのすでに入って三日してまたふたたぶ微(び)に出て、出て三日してふたたび盛んに入るは、その下の国は憂(うれ)いを有する。

師有糧食兵革遺人用之卒雖眾將為人虜

師(軍隊)は糧食(りょうしょく)、兵革(へいかく)を有し、人に遺(あたえる)してこれを用いさせ、卒(兵士)は衆(多い)と雖(いえど)も、将軍は人(ひと)の虜(とりこ)と為る。

其出西失行外國敗其出東失行中國敗

その西に出て行(みち)を失えば、外(そと)の国が敗(やぶ)れ、その東に出て行(みち)を失えば、中国が敗(やぶ)れる。

其色大圜黃滜可為好事其圜大赤兵盛不戰

その色が大きく園(=円)し、黄色く(けがれなく明るい 滜=?)すれば、好事を為すことができる。その園(=円)し、大きく赤ければ、兵は盛んで戦わない。

太白白比狼赤比心

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太白白比狼赤比心

太白(金星)の白は、狼(二十八宿の一つ 律書より プロキオン?)に比(ひ)し、赤は心(二十八宿の一つ アンタレス?)に比(ひ)し、

黃比參左肩蒼比參右肩

黄色は参(二十八宿の一つ 白虎の左肩 カペラ?)に比(ひ)し、蒼(あお)は参(二十八宿の一つ 白虎の右肩 エルナト?)に比(ひ)し、

比奎大星五星皆從太白而聚乎一舍其下之國可以兵從天下

黒は奎(二十八宿のひとつ)の大星(ミラ?)に比(ひ)する。五星が皆(みな)太白にしたがって一つの舎に集まれば、その下の国は兵を以って天下を従えることができる。

居實有得也居虛無得也

実(みちる)に居れば、有徳(得(とく)=徳(とく)?)であり、虚(から)に居れば、無徳(得(とく)=徳(とく)?)である。

行勝色色勝位有位勝無位有色勝無色行得盡勝之

行いは色に勝(まさ)り、色は位(くらい)に勝(まさ)り、有位は無位に勝(まさ)り、有色は無色に勝(まさ)り、徳(得(とく)=徳(とく)?)を行うはことごとくこれに勝(まさ)る。

出而留桑榆疾其下國

出て桑榆(そうゆ 西方の日がしずむ所)の間に留(とどまる)すれば、その下に国に疾(流行病)する。

上而疾未盡其日過參天疾其對國

上がって疾(はやい)すれば、未(まだ)その日(太陽)が尽きないうちに、参天(さんてん 天にとどくほど高いさま)を通り過ぎれば、その対する国に疾(流行病)する。

上復下下復上有反將其入月將僇

上がりまた下がり、下がりまた上がれば、反将(そむく将軍?)を有する。その月に入れば、将軍は僇(りく はずかしめ)される。

金木星合光其下戰不合兵雖起而不鬬

金星、木星が光を合わせれば、その下の戦いは合戦せず、兵は起こると雖(いえど)も闘(たたか)わない。

合相毀野有破軍

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合相毀野有破軍

(金星と木星が)合わさって相(あい)毀(き こぼつ)すれば、野(の)では破軍を有する。

出西方昏而出陰陰兵彊

西方に出て、昏(たそがれ)にして陰に出れば、陰兵は強くなり、

暮食出小弱夜半出中弱

暮色(食=色? ゆうぐれ)に出るは、小弱で、夜半に出るは中弱で、

雞鳴出大弱是謂陰陷於陽

鶏鳴(明け方)に出るは大弱で、これは陰は陽に於いて陥(おちい)る、と謂(い)う。

其在東方乘明而出陽陽兵之彊雞鳴出小弱

その東方に在(あ)って、明けに乗じて陽に出れば、陽兵は強くなり、鶏鳴(あけがた)に出れば、小弱で、

夜半出中弱昏出大弱

夜半に出れば、中弱で、昏(たそがれ)に出れば、大弱で、

是謂陽陷於陰太白伏也以出兵兵有殃

これは、陽が陰に於いて陥(おちい)る、と謂(い)う。太白(金星)が伏(ふ)せたとき、出兵を以ってすると、兵は殃(わざわい)を有する。

其出卯南南勝北方出卯北北勝南方

その卯(東)南に出れば、南が北方に勝(まさ)り、卯(東)北に出れば、北が南方に勝(まさ)る。

正在卯東國利出酉北北勝南方

まっすぐ卯(東)に在れば、東国が利(り)する。酉(西)北に出れば、北が南方に勝(まさ)り、

出酉南南勝北方正在酉西國勝

酉(西)南に出れば、南が北方に勝(まさ)る。まっすぐ酉(西)に在れば、西国が勝(まさ)る。

其與列星相犯小戰

その、列星とともに相(あい)犯(おか)しあえば、小さな戦いがあり、

五星大戰其相犯太白出其南南國敗

五星ならば、大戦がある。その相(あい)犯(おか)して、太白(金星)がその南に出れば、南国が敗(やぶ)れ、

出其北北國敗行疾武不行文

その北に出れば、北国が敗(やぶ)れる。行くのが疾(はやい)すれば、武(武力)、行かなければ文(文治)。

色白五芒出蚤為月蝕晚為天夭及彗星將發其國

色が五芒(五=戈? ほこさきの光)のように白く、蚤(はやく)して出れば、月蝕を作り、晩(おそい)すれば、天夭(夭=矢? 流れ星)および彗星(すいせい)をつくり、まさにその国に発せられる。

出東為舉事左之迎之吉出西為刑舉事右之背之吉

東に出れば、徳と為し、事を挙(あ)げてこれを補佐しこれを迎(むか)えれば、吉(きち)。西に出れば、刑を為し、事を挙(あ)げてこれを右(たすける)し、これに背(そむ)けば、吉(きち)。

反之皆凶太白光見景戰勝

これの反対は皆(みな)凶(きょう)。太白(金星)の光が影(かげ)を現(あらわ)せば、戦いは勝つ。

晝見而經天是謂爭明彊國弱小國彊女主昌

昼に現(あらわ)れて天を経(通る)すれば、これは争明と謂(い)い、強国が弱まり、諸国が強くなり、女主が昌(さかえる)する。

亢為疏廟太白廟也

亢(二十八宿の一つ)が疏廟と為し、太白(金星)が廟である。

太白大臣也其號上公

太白は大臣であり。その号は、上公、と。

其他名殷星太正營星觀星宮星明星大衰大澤終星大相天浩序星月緯大司馬位謹候此

その他(ほか)の名は、殷星、太正、營星、觀星、宮星、明星、大衰、大澤、終星、大相、天浩、序星、月緯、と。大司馬位は謹(つつし)んでこれを候(うかがう うらなう)する。

察日辰之會以治辰星之位

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察日辰之會以治辰星之位

日(太陽)、辰(水星)の会を察して、辰星(水星)の位置を治(おさ)めるを以ってする。

曰北方水太陰之精主冬日壬癸

曰く、北方水、と。太陰の精で、冬をつかさどり、日(太陽)は壬、癸。

刑失者罰出辰星以其宿命國

刑が失われた者は、罰(ばつ)が辰星(水星)から出て、その明国(国を照らす 命=明?)を捨てる(宿=捨?)を以ってする。

是正四時仲春春分夕出郊奎婁胃東五舍為齊

ここに四時(四季)を正(ただ)す。仲春(ちゅうしゅん)春分(しゅんぶん)は、夕方に郊外(こうがい)に、奎、婁、胃の東五舍とともに出て、斉と為す。

仲夏夏至夕出郊東井輿鬼柳東七舍為楚

仲夏(ちゅうか)夏至(げし)は、夕方郊外(こうがい)に、東井、輿鬼、柳の東七舍とともに出て、楚と為す。

仲秋秋分夕出郊角亢氐房東四舍為漢

仲秋(ちゅうしゅう)秋分(しゅうぶん)は、夕方郊外(こうがい)に、角、亢、氐、房の東四舍とともに出て、漢と為す。

仲冬冬至晨出郊東方與尾箕斗牽牛俱西為中國

仲冬(ちゅうとう)冬至(とうじ)は、晨(あけがた)に東方の郊外(こうがい)に、尾、箕、斗、牽牛、俱西(西とともに)とともに出て、中国と為す。

其出入常以辰戌丑未

その出入りは常(つね)に辰(やや東南東)、戌(やや西北西)、丑(やや北北東)、未(やや南南西)を以ってする。

其蚤為月蝕晚為彗星及天夭

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其蚤為月蝕晚為彗星及天夭

その蚤(早朝)は月蝕をつくり、晩(ばん)は彗星及び天夭(流れ星?)をつくる。

其時宜效不效為失追兵在外不戰

その宜しく効(こう 明らかにする)するべきときに効(こう 明らかにする)さず、失(うしなう)を為せば、兵を追って外に在(あ)って戦わない。

一時不出其時不和四時不出天下大饑

一時(ある季節)に出なければ、その時(季節)は不和で、四時(四季)に出なければ、天下は大いに饑(き 穀物がみのらない)する。

其當效而出也色白為旱黃為五穀熟赤為兵為水

そのまさに効(こう 明らかにする)するべきにして出て、色が白ければ旱(日照り)をつくり、黄色ければ五穀の熟(熟する)をつくり、赤ければ兵(戦い)をつくり、黒ければ水(水害)をつくる。

出東方大而白有兵於外解

東方に出て大にして白ければ、兵を外に有して、解(と)かれる。

常在東方其赤中國勝

常(つね)に東方に在って、その赤ければ、中国が勝つ。

其西而赤外國利無兵於外而赤兵起

その西にして赤ければ、外国が利(り)する。外に兵(戦い)が無くして赤ければ、兵(戦い)が起こる。

其與太白俱出東方

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其與太白俱出東方皆赤而角外國大敗中國勝

その太白(金星)とともに東方に出て、皆(みな)赤くして角(却あるいは欠?)すれば、外国が大敗して、中国が勝つ。

其與太白俱出西方皆赤而角外國利

その太白(金星)とともに西方に出て、皆(みな)赤くして角(却あるいは欠?)すれば、外国が利(り)する。

五星分天之中積于東方中國利

五星(火星、水星、木星、金星、土星)が天の中に分(わか)れ、東方に積(あつまる)すれば、
中国が利(り)する。

積于西方外國用[兵]者利

西方に積(あつまる)すれば、外国の用兵が利(り)する。

五星皆從辰星而聚于一舍其所捨之國可以法致天下

五星が皆(みな)辰星(水星)に従(追いかける)して一つの舎に聚(集まる)すれば、
その指(さ)す(捨=指?)すところの国は法を以って天下に致(いた)すことができる。

辰星不出太白為客其出太白為主

辰星が出なければ、太白(金星)が客と為り、その出れば、太白(金星)が主(あるじ)と為る。

出而與太白不相從野雖有軍不戰

出て太白(金星)とともに相(あい)従(追いかける)さなければ、野に軍が有ると雖(いえど)も、戦わない。

出東方太白出西方若出西方太白出東方為格野雖有兵不戰

東方に出て、太白(金星)が西方に出て、若(も)しくは、西方に出て、太白(金星)が東方に出るは、
格(=恪(かく)?つつしむ)をつくり、野に兵が有ると雖(いえど)も、戦わない。

失其時而出為當寒反溫當溫反寒

その時(季節)を失って出るは、寒くなるべきときに反(かえ)って温かく、温かくなるべきときに反(かえ)って寒くなる、をつくる。

當出不出是謂擊卒兵大起

まさに出るべきときに出ずは、ここに撃卒、と謂(い)い、兵(戦い)が大いに起こる。

其入太白中而上出破軍殺將客軍勝

その太白(金星)の中に入って、上に出るは、軍を破られ将軍を殺され、客軍が勝つ。

下出客亡地辰星來抵太白太白不去將死

下に出れば、客軍が土地を亡(な)くす。辰星(水星)が来て太白(金星)を抵(てい おしのける)し、太白(金星)が去らなければ、将軍が死ぬ。

正旗上出破軍殺將客勝

正(まっすぐ)旗(金星?)が上に出れば、軍を破られ将軍を殺され、客軍が勝つ。

下出客亡地視旗所指以命破軍

下に出れば、客軍は土地を亡(な)くす。旗(金星?)の指(さ)す所を視(み)て、破軍を命(=明(めい)? あきらかにする)するを以ってする。

其繞環太白若與鬬大戰客勝

その太白(金星)を繞環(じょうかん とりまく)して、若(も)しくはともに鬬(とう 出会う)すれば、大きな戦いがあり、客軍が勝つ。

兔過太白可椷劍小戰客勝

兔(水星?)が太白(金星)を過(す)ぎれば、間(しばらく)、椷剣(=杆剣? たてとつるぎ)の小さな戦いをすることになるだろうが、客軍が勝つ。

兔居太白前軍罷出太白左小戰

兔(水星?)が太白(太白)の前に居れば、軍は罷(ひ やめる)する。太白(金星)の左に出れば、小さな戦いがある。

摩太白有數萬人戰主人吏死

太白(金星)を摩(ま こする)すれば、数万人の戦いを有し、主(あるじ?)の人吏(人の役人)が死ぬ。

出太白右去三尺軍急約戰

太白(金星)の右に出て、三尺(約60cm)去(さ)れば、軍は急(さしせまる)になり戦いを約(やく)す。

青角兵憂角水赤行窮兵之所終

青く、角(却、或いは欠?)すれば、兵(戦い)は憂(うれ)え、黒く角(却、或いは欠?)すれば、水(水害)。赤行(=意行? 意向?)は兵(戦い)の終わるところを窮(きわ)める。

兔七命曰小正辰星天欃安周星細爽能星鉤星其色黃而小出而易處天下之文變而不善矣

兔(水星?)の七つの名(命(めい)=名(めい)?)は、曰く、小正、辰星、天欃、安周星、細爽、能星、鉤星、と。その色が黄色くて小さく、出て処(ところ)を易(かえる)すれば、天下の文(文治?)は変じて不善(ふぜん)になる。

兔五色青圜憂白圜喪赤圜中不平圜吉赤角犯我城黃角地之爭白角號泣之聲

兔(水星?)の五つの色は、青く圜(=円)すれば、憂(うれ)え、白く圜(=円)すれば、喪で、赤く圜(=円)すれば、不平に中(あた)り、黒く圜(=円)すれば吉(きち)。赤く角(却あるいは欠?)すれば我が城を犯(おか)され、黄色く角(却あるいは欠?)すれば、地の争いがあり、白く角(却あるいは欠?)すれば号泣の声をきく。

其出東方行四舍四十八日其數二十日而反入于東方

その東方に出て、行くこと四舎で四十八日、その遡(さく さかのぼる 数(さく)=遡(さく)? 逆行)すること二十日、しこうして、反(かえ)して東方に入る。

其出西方行四舍四十八日其數二十日而反入于西方

その西方に出て、行くこと四舎で四十八日、その遡(さく さかのぼる 数(さく)=遡(さく)? 逆行)すること二十日にして、反(かえ)して西方に入る。

其一候之營室角畢箕柳出房心地動

その一(いつ)に営室、角、畢、箕、柳を候(こう うかがう)う。房と心に間に出れば、地が動く。

辰星之色春青黃夏赤白秋青白而歲熟冬黃而不明

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辰星之色春青黃夏赤白秋青白而歲熟冬黃而不明

辰星(水星)の色は、春は、青黄、夏は赤白、秋は、青白にして歳(穀物のできぐあい)は熟(じゅく)し、冬は黄色くして明るくない。

即變其色其時不昌

すなわち、その色を変えれば、その時(季節)は不昌(さかえない)。

春不見大風秋則不實

春に見えなければ、大風、秋ならば不実(みのらない)、

夏不見有六十日之旱月蝕

夏に見えなければ、六十日間の旱(日照り)、月蝕が有る。

秋不見有兵春則不生

秋に見えなければ、兵(戦い)が有り、春になれば不生(草木が生じない)。

冬不見陰雨六十日有流邑夏則不長

冬に見えなければ、陰雨(長雨)が六十日間降り、邑を流すことが有り、夏になれば、不長(成長しない)。

角亢氐兗州房心豫州尾箕幽州

角、亢、氐は兗州、房、心は豫州、尾、箕は幽州、

斗江湖牽牛婺女楊州虛危青州營室至東壁并州

斗(北斗七星)は江湖、牽牛、婺女は、楊州、虚、危は、青州、営室から東壁に至るまでは,并州。

奎婁胃徐州昴畢冀州觜觿參益州

奎、婁、胃は、徐州、昴、畢は、冀州、觜觿、参は、益州。

東井輿鬼雍州柳七星張三河翼軫荊州

東井、輿鬼(二十八宿の狼、弧の場所に当たる 律書より)は、雍州、柳(二十八宿の一つの注 律書より)、七星(二十八宿の一つ 律書より)、張は、三河、翼、軫は、荊州。

七星為員官辰星廟蠻夷星也

七星(二十八宿の一つ 律書より)は、員官(役人)と為し、辰星(水星)は廟で、蛮夷(ばんい)の星である。

兩軍相當日暈暈等力鈞

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兩軍相當日暈暈等力鈞

二つの軍が相当(あいあたる)し、日(太陽)が暈(うん 太陽や月のまわりにあらわれる光の環 或いは虹?)したとき、暈(うん 太陽や月のまわりにあらわれる光の環)が等(ひと)しければ、力は鈞(ひとしい)で、

厚長大有勝薄短小無勝

厚く長く大きければ、勝ちがあり、薄く短く小さければ、勝ちが無い。

重抱大破無抱為和背[為]不和為分離相去

重(かさ)なった抱(ほう とりまく)は大いに破(やぶ)るやいなや。抱(ほう とりまく)すれば、和(わ)を為し、背(はなれる)して不和ならば、分離して相(あい)去るを為す。

直為自立立侯王(指暈)[破軍](若曰)殺將

直(まっすぐ)は自立を為し、侯王を立てる。軍を破り、将軍を殺す。

負且戴有喜圍在中中勝在外外勝

まさに負戴(ふたい 頭にのせたりする)すれば、喜びを有する。囲(かこ)んで中に在れば、中が勝ち、外に在れば、外が勝つ。

青外赤中以和相去赤外青中以惡相去

青色が外側で赤色が内側ならば、和(わ)を以って相(あい)去り、赤色が外側で青色が内側ならば悪(にくむ)を以って相(あい)去る。

氣暈先至而後去居軍勝先至先去前利後病

気暈が先(さき)に至りて後(おく)れて去れば、軍勝を据(す)える。先(さき)に至りて先(さき)に去れば、前(さき)に利(り)して後(あと)で病(や)む。

後至後去前病後利後至先去前後皆病居軍不勝

後(おく)れて至り後(おく)れて去れば、前(さき)に病(や)んで後(あと)で利(り)する。後(おく)れて至り先(さき)に去れば、前(さき)も後(あと)も皆(みな)病(や)み、軍の不勝(ふしょう)を据(す)える。

見而去其發疾雖勝無功見半日以上功大

見(あらわれる)して去(さ)れば、その疾(流行病)を発し、勝つと雖(いえど)も功は無い。
半日以上あらわれれば、功は大きくなる。

白虹屈短上下兌有者下大流血

白虹が屈(くっ)して短く、上下に兌(まっすぐ)ならば、下に有るものは大いに流血する。

日暈制勝近期三十日遠期六十日

日(太陽)の暈は勝ちを制して、近いときは三十日、遠いときは六十日。

其食食所不利復生生所利

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其食食所不利復生生所利

その食(日食)は、不利とするところを食し、ふたたび生じ、利(り)するところに生ずる。

而食益盡為主位

しこうして食がますます尽(ことごと)くするは、主(あるじ)の地位に(不利を)為す。

以其直及日所宿加以日時用命其國也

その直(まっすぐ)に日(太陽)が宿するところに及ぶを以って、加えるに日時を以ってして、その国に用命(上役の命令をうけてこれを行う)するのである。

月行中道安寧和平

月の行(みち)が中(なか)の道ならば、安寧(あんねい)和平(わへい)である。

陰多水陰事

陰(いん)の間ならば、水(水害)、陰事が多くなる。

外北三尺陰星北三尺太陰大水兵

外(そと)に北へ三尺は、陰星。北へ三尺は太陰で大水、兵(戦い)になる。

陽驕恣陽星多暴獄

陽の間ならば、驕恣(おごり勝手きまま)になる。陽星ならば、暴獄(ぼうごく)が多くなる。

太陽大旱喪也

太陽(太陰の対義語)ならば、大旱(大日照り)、喪になる。
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