又東六十里曰瑤碧之山

又東六十里曰瑤碧之山其木多梓柟其陰多青䨼其陽多白金

また東へ六十里（一里１５０ｍ換算で約９ｋｍ）、曰く瑤碧の山と。その木は梓（あずさ）、柟（クスノキ科の常緑高木）が多く、その陰（北側）には青䨼（青い鉱物）が多く、その陽（南側）には白金（白い金属）が多い。

有鳥焉其狀如雉恒食蜚名曰鴆

鳥がいて、その状（かたち）は鴟（ハイタカ？既出　雉（チー）＝鴟（チー）？）の如（ごと）くで、恒（いつも）に蜚（＝飛（とり）？）を食べ、名は曰く鴆（＝鶽（はやぶさ）？　鴆（シェン）＝鶽（シュン）？）と。（おそらくハヤブサ？）

又東四十里曰支離之山濟水出焉南流注于漢

また東へ四十里（一里１５０ｍ換算で約６ｋｍ）、曰く支離の山と。済水が出でて、南に流れて漢に注ぐ。

有鳥焉其名曰嬰勺其狀如鵲

鳥がいて、その名は曰く嬰勺（エイ雀と読めます）と。その状（かたち）は雀（スズメ　鵲（シャク）＝雀（シャク）？）の如（ごと）くで、

赤目赤喙白身其尾若勺其鳴自呼

赤い目に赤い喙（くちばし）で、白い星（ほしのようなもの　身（シン）＝星（シン）？）に、その背（せなか　尾（ビ）＝背（ベイ）？）は雀（すずめ　勺（シャク）＝雀（シャク）？）の若（ごと）くで、その名（なまえ　鳴（メイ）＝名（メイ）？）は自らの呼（鳴き声）である。（おそらくベニスズメ？ Strawberry Finch)

多㸲牛多羬羊

㸲牛（サイガ？）が多く、羬羊（アラビアオリックス？既出）が多い。