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山海経 中次六経 和訳

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中次六経の縞羝山のはじめは曰く、平逢の山と。
南に伊洛を望み、東に穀城の山を望み、草は無く木、川も無く、砂石が多い。
神がいて、そのかたちはアブのようで、アリのようなあたまで、
名は曰く、ミツバチ、と。これは刺す虫であり、
蚩尤の蜂蜜のすみかは、そのこれを祭るは、一つの璋、圭を用いて、禳して殺さないようにする。

西へ十里、曰く縞羝の山と。草木が無く、金属や玉が多い。
また西へ十里、曰く廆山と。その北側には㻬琈の玉が多い。
その西には谷が有り、名は曰く雚谷と。その木は柳、コウゾが多い。
その中には鳥がいて、そのかたちはサンケイのようで、扇のような尾羽で、
赤は赤い火のようで、青い胸で、名は曰く、クロライチョウ、と。
その名は自らの鳴き声であり、これを服すると目がくらまない。
交觴の川がその南側に出でて、そして南に流れて洛に注ぐ。
俞隨の川がその北側に出でて、そして北に流れて穀水に注ぐ。

また西へ三十里、曰く瞻諸の山と。その南側には金属が多く、その北側には模様のある石が多い。
㴬水が出でて、そして東南に流れて洛に注ぐ。
少水がその北側に出でて、そして東に流れて穀水に注ぐ。
また西へ三十里、曰く婁涿の山と。草木は無く、金属や玉が多い。
瞻水がその南側に出でて、そして東に流れて洛に注ぐ。
陂水がその北側に出でて、そして北に流れて穀水に注ぐ。その中には紫の石、模様のある石が多い。
また西へ四十里、曰く白石の山と。恵水がその南側に出でて、そして南に流れて洛に注ぐ。その中に水晶が多い。
澗水がその北側に出でて、西北に流れて穀水に注ぐ。その中には美石、はぜ、やまなしが多い。
また西へ五十里、曰く穀山と。その上にはクヌギが多く、その下には桑が多い。
爽水が出でて、そして西北に流れて穀水に注ぐ。その中には碧緑が多い。
また西へ七十二里、曰く密山と。その南側には玉が多く、その北側には鉄が多い。
豪水が出でて、そして南に流れて洛に注ぐ。
その中にはクサガメが多く、そのかたちはヘビのようなあたまで、トカゲのような尾で、その鳴き声は木を割るよう。草木は無い。

また西へ百里、曰く長石の山と。草木は無く、金属や玉が多い。
その西には谷が有って、名は曰く共谷と。竹が多い。
共水が出でて、西南に流れて洛に注ぐ。その中には美石が多い。
また西へ一百四十里、曰く傅山と。草木が無く、瑤、碧が多い。
厭染の水がその南側に出でて、そして南に流れて洛に注ぐ。その中にはワシカモメが多い。
その西には林が有り、名は曰く墦冢と。
穀水が出でて、そして東に流れて洛に注ぐ。その中には珚玉が多い。

また西へ五十里、曰く橐山と。その木はニガキ科の落葉高木が多く、𣖾木が多い。
その南側には金属や玉が多く、その北側には鉄が多く、蕭が多い。
橐水が出でて、そして北に流れて河に注ぐ。
その中にはヒドリガモが多く、かたちはヤマドリのようで、白いくちばしで、
その鳴き声はトビのようで、、これを食べるとたむしをいやす。
また西へ九十里、曰く常烝の山と。草木が無く、白土が多い。
潐水が出でて、そして東北に流れて河に注ぐ。その中には蒼い玉が多い。
菑水が出でて、そして北に流れて河に注ぐ。

また西へ九十里、曰く夸父の山と。その木はヤシ科の常緑高木、クスノキ科の常緑高木が多く、竹、ヤダケが多い。
その獣はサイガ、モウコガゼルが多く、その鳥はヤマドリが多く、その南側には玉が多く、その北側には鉄が多い。
その北には林が有って、名は曰く桃林と。この広さは円三百里、その中には馬が多い。
湖水が出でて、そして北へ流れて河に注ぐ。その中には珚玉が多い。
また西へ九十里、曰く陽華の山と。その南側には金属や玉が多い。
その北側には青い鉱物が多く、その草はニガカシュウが多い。
カラタチが多く、そのかたちはみかんのようで、その実は瓜のようで、その味はあまずっぱく、これを食べるとマラリアをいやす。
楊水が出でて、そして西南に流れて洛に注ぐ。その中にはワシカモメが多い。

門水が出でて、そして東北に流れて河に注ぐ。その中には玄䃤が多い。
𦁎姑の川がその北側に出でて、そして東に流れて門水に注ぐ。その上には銅が多い。
門水が河に至り、七百九十里で雒水に入る。

凡そ縞羝山の依拠するは平逢の山より陽華の山に至る、凡そ十四の山で、七百九十里。
高く大きい山はその中心に在り、六月を以ってこれを祭る。もろもろの高く大きい山の祭りの方法のようにすれば、天下は安寧する。

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