吳楚七國叛逆彗星數丈天狗過梁野
呉楚七国が叛逆したときは、彗星が数丈の長さになり、天狗(犬くらいの大きさの隕石の大流星)が梁の野を通り過ぎた。
及兵起遂伏尸流血其下
兵が起こるに及んで、遂(つい)にその下に屍(しかばね)を伏(ふ)し血を流した。
元光元狩蚩尤之旗再見長則半天
元光、元狩のとき、蚩尤の旗(彗星のたぐい)が二度現われ、長いのは天の半分の長さであった。
其後京師師四出誅夷狄者數十年而伐胡尤甚
その後、京師(みやこ)の師(軍隊)が四度出て、夷狄を誅(ちゅう)したのは、数十年、しこうして胡を討(う)つのが最も甚((はなは)だしかった。
越之亡熒惑守鬬朝鮮之拔星茀于河戍
越が亡(ほろ)んだとき、熒惑(火星)が南斗(闘=斗?)を守(とどまる)った。朝鮮が抜(攻め落とす)かれたときは、星茀(彗星)が河に戍(守る とどまる)した。
兵征大宛星茀招搖此其犖犖大者
兵が大宛を征伐したとき、星茀(彗星)が招搖(しょうよう)とさまよった。これらは、その犖犖(らくらく)と明らかで大なるものである。
若至委曲小變不可勝道
委曲(いきょく)と詳(くわ)しく小さな変事に至るがごとくは、すべて道(語る)することができない。
由是觀之未有不先形見而應隨之者也
これ由(よ)りこれを観(み)るに、未(いま)だ先(さき)に形が現われてこれに応随(こたえしたがう)しないものはないのである(先に形が現われて応随する)。
夫自漢之為天數者星則唐都氣則王朔占歲則魏鮮
それ、漢よりの天数に為った者は、星(ほし)ならば唐都、気(雲気)ならば王朔、歳(とし)の占いならば魏鮮。
故甘石歷五星法唯獨熒惑有反逆行
故(ゆえ)に、甘氏、石氏は五星の法(法則)を歴(順序だてる)した。ただ熒惑(火星)には、反逆行が有り、
逆行所守及他星逆行日月薄蝕皆以為占
逆行して守(とどまる)ったところ、及び他の星の逆行、日(太陽)月の薄蝕(はくしょく)は、皆(みな)占いを為すを以ってした。
呉楚七国が叛逆したときは、彗星が数丈の長さになり、天狗(犬くらいの大きさの隕石の大流星)が梁の野を通り過ぎた。
及兵起遂伏尸流血其下
兵が起こるに及んで、遂(つい)にその下に屍(しかばね)を伏(ふ)し血を流した。
元光元狩蚩尤之旗再見長則半天
元光、元狩のとき、蚩尤の旗(彗星のたぐい)が二度現われ、長いのは天の半分の長さであった。
其後京師師四出誅夷狄者數十年而伐胡尤甚
その後、京師(みやこ)の師(軍隊)が四度出て、夷狄を誅(ちゅう)したのは、数十年、しこうして胡を討(う)つのが最も甚((はなは)だしかった。
越之亡熒惑守鬬朝鮮之拔星茀于河戍
越が亡(ほろ)んだとき、熒惑(火星)が南斗(闘=斗?)を守(とどまる)った。朝鮮が抜(攻め落とす)かれたときは、星茀(彗星)が河に戍(守る とどまる)した。
兵征大宛星茀招搖此其犖犖大者
兵が大宛を征伐したとき、星茀(彗星)が招搖(しょうよう)とさまよった。これらは、その犖犖(らくらく)と明らかで大なるものである。
若至委曲小變不可勝道
委曲(いきょく)と詳(くわ)しく小さな変事に至るがごとくは、すべて道(語る)することができない。
由是觀之未有不先形見而應隨之者也
これ由(よ)りこれを観(み)るに、未(いま)だ先(さき)に形が現われてこれに応随(こたえしたがう)しないものはないのである(先に形が現われて応随する)。
夫自漢之為天數者星則唐都氣則王朔占歲則魏鮮
それ、漢よりの天数に為った者は、星(ほし)ならば唐都、気(雲気)ならば王朔、歳(とし)の占いならば魏鮮。
故甘石歷五星法唯獨熒惑有反逆行
故(ゆえ)に、甘氏、石氏は五星の法(法則)を歴(順序だてる)した。ただ熒惑(火星)には、反逆行が有り、
逆行所守及他星逆行日月薄蝕皆以為占
逆行して守(とどまる)ったところ、及び他の星の逆行、日(太陽)月の薄蝕(はくしょく)は、皆(みな)占いを為すを以ってした。