又東南一百二十里曰彘山

又東南一百二十里曰彘山多美石多柘

また東南へ一百二十里（一里１５０ｍ換算で約１８ｋｍ）、曰く彘山と。美石が多く、柘（やまぐわ）が多い。

又東南一百五十里曰玉山其上多金玉

また東南へ一百五十里（一里１５０ｍ換算で約２２．５ｋｍ）、曰く玉山と。その上には金玉（金属や玉）が多く、

其下多碧鐵其木多柏

その下には碧（青緑色の美しい玉石）、鉄（てつ）が多く、その木は柏（このてがしわ）が多い。

又東南七十里曰讙山其木多檀多邽石多白錫

また東南へ七十里（一里１５０ｍ換算で約１０．５ｋｍ）、曰く讙山と。その木は檀（香木）が多く、邽石（宝玉）が多く、白い錫（すず）が多い。

郁水出于其上潛于其下其中多砥礪

郁水がその上に出でて、その下で潜（もぐ）る。その中には砥（といし）、礪（あらと）が多い。

又東北百五十里曰仁舉之山其木多穀柞

また東北へ百五十里（一里１５０ｍ換算で約２２．５ｋｍ）、曰く仁舉の山と。その木は穀（ミズナラ？既出）、柞（なら）が多い。

其陽多赤金其陰多赭

その陽（南側）には赤い金（金属）が多く、その陰（北側）には赭（赤い土）が多い。

又東五十里曰師每之山其陽多砥礪其陰多青䨼

また東へ五十里（一里１５０ｍ換算で約７、５ｋｍ）、曰く師每の山と。その陽（南側）には砥（といし）、礪（あらと）が多く、その陰（北側）には青䨼（青い鉱物）が多い。

其木多柏多檀多柘其草多竹

その木は柏（このてがしわ）が多く、 檀（香木）が多く、柘（やまぐわ）が多く、その草は竹（たけ）が多い。