凡荊山之首自翼望之山至于几山

凡荊山之首自翼望之山至于几山凡四十八山三千七百三十二里

凡（およ）そ荊山の首（依拠する）は翼望の山より几山に至るまでの、凡（およ）そ四十八の山で、
三千七百三十二里（一里１５０ｍ換算で約５５９、８ｋｍ）。

其神狀皆彘身人首

その神の状（かたち）は皆（みな）彘（いのしし）のような身（からだ）に、蠪（＝蠪蚳モリイノシシ？既出　人（レン）＝蠪（ロン）？）のような首（あたま）である。（おそらく前出のカワイノシシ？）

其祠毛用一雄雞祈瘞用一珪糈用五種之精

その祠（まつり）の望（祭名　毛（モウ）＝望（モウ）？）は一つの璋（祭りや儀式に用いる圭の一種　雄（ション）＝璋（ショウ）？）、圭（玉で作った礼器　鶏（ケイ）＝圭（ケイ）？）、琥（虎の形の玉器　祈（キ）＝琥（コ）？）を用い、禜または禋（祭名　嬰（エイ）＝禜（エイ）、禋（イン）？）には一つの珪を用い、糈（神に供える米）は五種の糈（稌、稲、秠、稗、稷の五種類？　精（ショウ）＝糈（ショ）？）を用いる。

禾山帝也其祠太牢之具

禾山は𡷠（山が高くけわしさま　帝（テイ）＝𡷠（トウ）？）である。その祠（まつり）は太牢の具（最上等のごちそう）で、

羞瘞倒毛用一璧牛無常

祝禜（または禋）（羞（シュウ）＝祝（シュウ）？　瘞（エイ）＝禜（エイ）または禋（イン）？）、祷望（倒（トウ）＝祷（トウ）？　毛（モウ）＝望（モウ）？）は、一つの璧（祭器の一つ）を用い、祛（はらう　牛（ゴ）＝祛（キョ）？）して不糈（神にそなえる米はしない　無常＝不糈？）。

堵山玉山冢也

堵山、玉山は岧（高い山　冢（チョウ）＝岧（チョウ）？）である。

皆倒祠羞毛少牢嬰毛吉玉

皆（みな）祷祠（いのりまつる）し、祝望（祭名　羞毛＝祝望？）は少牢（少ないごちそう）で、禜または禋の望（祭名　嬰（エイ）＝禜（エイ）または禋（イン）？ 毛（モウ）＝望（モウ）？）は吉玉である。