且臣恐天下之士噤口不敢復言也
まさにわたしは、天下の士が口をつぐみ、敢(あ)えて言(げん)を繰り返さないことを恐(おそ)れるのであります」と。
上曰何哉公曰
上(漢孝景帝劉啓)曰く、「どうしてかな?」と。公曰く、
夫鼂錯患諸侯彊大不可制
「それ、鼂錯は諸侯が強大になって制することができなくなることを患(うれ)え、
故請削地以尊京師萬世之利也
故(ゆえ)に地を削(けず)って、京師(天子のいる都)を尊ぶを以ってすれば、万世の利であると請(こ)うたのであります。
計畫始行卒受大戮內杜忠臣之口
計画が行われたばかりで、とうとう大戮を受け、内(うち)に、忠臣の口(くち)を閉(と)ざし、
外為諸侯報仇臣竊為陛下不取也
外(そと)に諸侯の為(ため)に仇(あだ)に報(むく)いました。わたしはひそかに陛下の為(ため)に得策としないのであります」と。
於是景帝默然良久曰
ここに於いて漢孝景帝劉啓は黙然(もくぜん)と黙りこむことしばらくして、曰く、
公言善吾亦恨之乃拜公為城陽中尉
「公の言葉はすぐれている。吾(われ)もまたこれを恨(うら)めしく思う」と。そこで、公に官をさずけて城陽中尉と為した。
公成固人也多奇計
公は成固人であり、奇計を多くした。
建元中上招賢良公卿言公
建元年間中、上(漢孝武帝劉徹)は賢良を招(まね)き、公卿は公を言った。
時公免起家為九卿
この時公は免ぜられており、立身出世して九卿に為った。
一年復謝病免歸
一年して、また病(やまい)を謝(しゃ)して免(めん)ぜられて帰った。
其子章以修黃老言顯於諸公
その子の章は黄老の言(げん)を修(おさ)めるを以って、諸公の間に於いて顕(あきら)かになった。
まさにわたしは、天下の士が口をつぐみ、敢(あ)えて言(げん)を繰り返さないことを恐(おそ)れるのであります」と。
上曰何哉公曰
上(漢孝景帝劉啓)曰く、「どうしてかな?」と。公曰く、
夫鼂錯患諸侯彊大不可制
「それ、鼂錯は諸侯が強大になって制することができなくなることを患(うれ)え、
故請削地以尊京師萬世之利也
故(ゆえ)に地を削(けず)って、京師(天子のいる都)を尊ぶを以ってすれば、万世の利であると請(こ)うたのであります。
計畫始行卒受大戮內杜忠臣之口
計画が行われたばかりで、とうとう大戮を受け、内(うち)に、忠臣の口(くち)を閉(と)ざし、
外為諸侯報仇臣竊為陛下不取也
外(そと)に諸侯の為(ため)に仇(あだ)に報(むく)いました。わたしはひそかに陛下の為(ため)に得策としないのであります」と。
於是景帝默然良久曰
ここに於いて漢孝景帝劉啓は黙然(もくぜん)と黙りこむことしばらくして、曰く、
公言善吾亦恨之乃拜公為城陽中尉
「公の言葉はすぐれている。吾(われ)もまたこれを恨(うら)めしく思う」と。そこで、公に官をさずけて城陽中尉と為した。
公成固人也多奇計
公は成固人であり、奇計を多くした。
建元中上招賢良公卿言公
建元年間中、上(漢孝武帝劉徹)は賢良を招(まね)き、公卿は公を言った。
時公免起家為九卿
この時公は免ぜられており、立身出世して九卿に為った。
一年復謝病免歸
一年して、また病(やまい)を謝(しゃ)して免(めん)ぜられて帰った。
其子章以修黃老言顯於諸公
その子の章は黄老の言(げん)を修(おさ)めるを以って、諸公の間に於いて顕(あきら)かになった。