居二日半簡子寤語諸大夫曰
二日半がたち、趙簡子が目覚め、諸大夫に語った、曰く、
我之帝所甚樂與百神游於鈞天
「我(われ)は天帝の所で甚(はなは)だ楽しんだ。百神とともに鈞天(天帝の都)に於いて遊んだ。
廣樂九奏萬舞不類三代之樂其聲動心
天上の音楽を何度も奏(かな)でたくさん舞(ま)いおどった。三代(夏、殷、周)の音楽の類(たぐい)ではなく、その声は心を動かした。
有一熊欲援我帝命我射之中熊熊死
一頭の熊があり我(われ)を引き寄せようと欲し、天帝は我(われ)にこれを射(い)ることを命じた。熊に命中(めいちゅう)し、熊は死んだ。
有羆來我又射之中羆羆死
羆(ひぐま)が有り来て、我(われ)はまたこれを射(い)た。羆(ひぐま)に命中(めいちゅう)し、羆(ひぐま)は死んだ。
帝甚喜賜我二笥皆有副
天帝は甚(はなは)だ喜び、我(われ)に二つの箱を賜(たま)わり、皆(みな)添え物が有った。
吾見兒在帝側帝屬我一翟犬曰
吾(われ)は天帝の側(そば)にいる子供を見た。天帝は我(われ)に、一匹の翟(異民族名)の犬を従えさせ、曰く、
及而子之壯也以賜之
『なんじの子が大人になるに及んだら、これを賜(たま)わるを以ってせよ』と。
帝告我晉國且世衰七世而亡
天帝は我(われ)に告げた、『晋国はまさに代々衰(おとろ)え、七世にして亡(ほろ)びるだろう。
嬴姓將大敗周人於范魁之西而亦不能有也
嬴姓(秦、趙の姓名)はまさに周人を范魁の西に於いて大敗(たいはい)させるが、また有することはできないのである』と」と。
董安于受言書而藏之
董安于は言葉を受けて、記録しこれを所蔵した。
以扁鵲言告簡子簡子賜扁鵲田四萬畝
扁鵲の言葉を以って趙簡子に告(つ)げると、趙簡子は扁鵲に田四万畝(うね)を賜(たま)わった。
二日半がたち、趙簡子が目覚め、諸大夫に語った、曰く、
我之帝所甚樂與百神游於鈞天
「我(われ)は天帝の所で甚(はなは)だ楽しんだ。百神とともに鈞天(天帝の都)に於いて遊んだ。
廣樂九奏萬舞不類三代之樂其聲動心
天上の音楽を何度も奏(かな)でたくさん舞(ま)いおどった。三代(夏、殷、周)の音楽の類(たぐい)ではなく、その声は心を動かした。
有一熊欲援我帝命我射之中熊熊死
一頭の熊があり我(われ)を引き寄せようと欲し、天帝は我(われ)にこれを射(い)ることを命じた。熊に命中(めいちゅう)し、熊は死んだ。
有羆來我又射之中羆羆死
羆(ひぐま)が有り来て、我(われ)はまたこれを射(い)た。羆(ひぐま)に命中(めいちゅう)し、羆(ひぐま)は死んだ。
帝甚喜賜我二笥皆有副
天帝は甚(はなは)だ喜び、我(われ)に二つの箱を賜(たま)わり、皆(みな)添え物が有った。
吾見兒在帝側帝屬我一翟犬曰
吾(われ)は天帝の側(そば)にいる子供を見た。天帝は我(われ)に、一匹の翟(異民族名)の犬を従えさせ、曰く、
及而子之壯也以賜之
『なんじの子が大人になるに及んだら、これを賜(たま)わるを以ってせよ』と。
帝告我晉國且世衰七世而亡
天帝は我(われ)に告げた、『晋国はまさに代々衰(おとろ)え、七世にして亡(ほろ)びるだろう。
嬴姓將大敗周人於范魁之西而亦不能有也
嬴姓(秦、趙の姓名)はまさに周人を范魁の西に於いて大敗(たいはい)させるが、また有することはできないのである』と」と。
董安于受言書而藏之
董安于は言葉を受けて、記録しこれを所蔵した。
以扁鵲言告簡子簡子賜扁鵲田四萬畝
扁鵲の言葉を以って趙簡子に告(つ)げると、趙簡子は扁鵲に田四万畝(うね)を賜(たま)わった。