挹婁喜乘船寇鈔北沃沮畏之
挹婁は船の乗って寇鈔を喜(このむ)び、北沃沮はこれを畏れた。
夏月恒在山巖深穴中為守備
夏月は恒に山巌の深い穴の中にいて守備をする。
冬月氷凍船道不通乃下居村落
冬月は氷凍で、船の道が通じないので、乃ち下りて村落に居する。
王頎別遣追討宮盡其東界
王頎が別れて句麗王宮を追討に遣わし、その東界を尽くしたとき、
問其耆老海東復有人不
その耆老に問うた、「海の東にまた人はいるのか?」と。
耆老言國人嘗乘船捕魚
耆老は言った、「国人が嘗て船に乗って魚を捕らえていたとき、
遭風見吹數十日東得一島上有人
風に遭い、強(つよい 見(チエン)=強(チアン)?)く吹くこと数十日、東に一島をみつけた(ウルルン島?)。上には人がいて、
言語不相曉其俗常以七月取童女沈海
言語は相(あい)暁(わかる)さず、その俗は常に七月を以て童女を取り海に沈める。」と。
挹婁は船の乗って寇鈔を喜(このむ)び、北沃沮はこれを畏れた。
夏月恒在山巖深穴中為守備
夏月は恒に山巌の深い穴の中にいて守備をする。
冬月氷凍船道不通乃下居村落
冬月は氷凍で、船の道が通じないので、乃ち下りて村落に居する。
王頎別遣追討宮盡其東界
王頎が別れて句麗王宮を追討に遣わし、その東界を尽くしたとき、
問其耆老海東復有人不
その耆老に問うた、「海の東にまた人はいるのか?」と。
耆老言國人嘗乘船捕魚
耆老は言った、「国人が嘗て船に乗って魚を捕らえていたとき、
遭風見吹數十日東得一島上有人
風に遭い、強(つよい 見(チエン)=強(チアン)?)く吹くこと数十日、東に一島をみつけた(ウルルン島?)。上には人がいて、
言語不相曉其俗常以七月取童女沈海
言語は相(あい)暁(わかる)さず、その俗は常に七月を以て童女を取り海に沈める。」と。