陽虛侯相趙章病召臣意
陽虚侯相趙章が病(やまい)にかかり、わたしを召し寄せました。
眾醫皆以為寒中臣意診其脈曰
多くの医者は皆(みな)寒中と思いましたが、わたしはその脈を診(み)て曰く、
迵風迵風者飲食下嗌而輒出不留
『迵風です』と。迵風とは、飲食して咽(のど)を下(くだ)らず、しこうしてことごとく留(とど)めずに出してしまうのです。
法曰五日死而後十日乃死
病法曰く、『五日で死にます』と。しこうして十日後にすなわち死にました。
病得之酒所以知趙章之病者
病(やまい)は酒から得られました。陽虚侯相趙章の病(やまい)を知ったわけとは、
臣意切其脈脈來滑是內風氣也
わたしがその脈を診断すると、脈があがって滑(往来が滑(すべ)らかで円滑(えんかつ)に触れる脈)になり、これは内風の気でありました。
飲食下嗌而輒出不留者
飲食して咽(のど)を下(くだ)らず、しこうしてそのたびごとに留(とど)めず出してしまうのは、
法五日死皆為前分界法
病法では五日で死に、皆(みな)前(さき)に界(かい)を分(わ)ける為(ため)の法であります。
後十日乃死所以過期者其人嗜粥
十日後にすなわち死にましたが、期を過(す)ぎたわけとは、その人が粥(かゆ)を好んで食べ、
故中藏實中藏實故過期
故(ゆえ)に中の臓器がみたされ、中の臓器がみたされたので、故(ゆえ)に期を過(す)ぎたのです。
師言曰安穀者過期不安穀者不及期
先生は言いました、曰く、『穀物(こくもつ)に安(やす)んずる者は期を越(こ)し、穀物(こくもつ)を安(やす)んじない者は期に及(およ)ばない』と。
陽虚侯相趙章が病(やまい)にかかり、わたしを召し寄せました。
眾醫皆以為寒中臣意診其脈曰
多くの医者は皆(みな)寒中と思いましたが、わたしはその脈を診(み)て曰く、
迵風迵風者飲食下嗌而輒出不留
『迵風です』と。迵風とは、飲食して咽(のど)を下(くだ)らず、しこうしてことごとく留(とど)めずに出してしまうのです。
法曰五日死而後十日乃死
病法曰く、『五日で死にます』と。しこうして十日後にすなわち死にました。
病得之酒所以知趙章之病者
病(やまい)は酒から得られました。陽虚侯相趙章の病(やまい)を知ったわけとは、
臣意切其脈脈來滑是內風氣也
わたしがその脈を診断すると、脈があがって滑(往来が滑(すべ)らかで円滑(えんかつ)に触れる脈)になり、これは内風の気でありました。
飲食下嗌而輒出不留者
飲食して咽(のど)を下(くだ)らず、しこうしてそのたびごとに留(とど)めず出してしまうのは、
法五日死皆為前分界法
病法では五日で死に、皆(みな)前(さき)に界(かい)を分(わ)ける為(ため)の法であります。
後十日乃死所以過期者其人嗜粥
十日後にすなわち死にましたが、期を過(す)ぎたわけとは、その人が粥(かゆ)を好んで食べ、
故中藏實中藏實故過期
故(ゆえ)に中の臓器がみたされ、中の臓器がみたされたので、故(ゆえ)に期を過(す)ぎたのです。
師言曰安穀者過期不安穀者不及期
先生は言いました、曰く、『穀物(こくもつ)に安(やす)んずる者は期を越(こ)し、穀物(こくもつ)を安(やす)んじない者は期に及(およ)ばない』と。