自拂涅以東矢皆石鏃即古之肅慎氏也
拂涅より以東は、矢は皆(みな)石の鏃(やじり)で、即ち古の肅慎氏(挹婁)である。
所居多依山水渠帥曰大莫弗瞞咄
居する所は多くが山、水(川)に依(よ)る。渠帥は曰く、大莫弗瞞咄と。
東夷中為強國有徒太山者俗甚敬畏
東夷中で強国に為った。徒太山(おそらくクムガン山(金剛山)?)というものが有り、俗は甚だ敬畏する。
上有熊羆豹狼皆不害人人亦不敢殺
上には熊、羆(ひぐま)、豹、狼がいて、皆(みな)人を害さず、人も亦(また)敢えて殺さず。
地卑濕築土如堤鑿穴以居開口向上以梯出入
土地は卑(ひくい)く湿っており、土を築(うつ)いて堤の如くにする。穴を鑿(うがつ)して居(すむ)を以てし、口(出入口)は上に向かって開き、梯子を以て出入りする。
相與偶耕土多粟麥穄水氣咸生鹽於木皮之上
相(あい)与(ともに)偶(ならぶ)して耕し、土地には粟(アワ)、麦(むぎ)、穄(くろきび)が多い。土気(水=土? 三国志魏書挹婁伝より)は寒(さむい 咸(カン)=寒(カン)?)く、木枝(皮(ヒ)=枝(シ)?)の上に塩(しも?霜) を生ずる。
其畜多豬嚼米為酒飲之亦醉
その畜は猪が多い。米を嚼(かむ)して酒をつくる。これを飲むと亦(おおいに)酔う。
拂涅より以東は、矢は皆(みな)石の鏃(やじり)で、即ち古の肅慎氏(挹婁)である。
所居多依山水渠帥曰大莫弗瞞咄
居する所は多くが山、水(川)に依(よ)る。渠帥は曰く、大莫弗瞞咄と。
東夷中為強國有徒太山者俗甚敬畏
東夷中で強国に為った。徒太山(おそらくクムガン山(金剛山)?)というものが有り、俗は甚だ敬畏する。
上有熊羆豹狼皆不害人人亦不敢殺
上には熊、羆(ひぐま)、豹、狼がいて、皆(みな)人を害さず、人も亦(また)敢えて殺さず。
地卑濕築土如堤鑿穴以居開口向上以梯出入
土地は卑(ひくい)く湿っており、土を築(うつ)いて堤の如くにする。穴を鑿(うがつ)して居(すむ)を以てし、口(出入口)は上に向かって開き、梯子を以て出入りする。
相與偶耕土多粟麥穄水氣咸生鹽於木皮之上
相(あい)与(ともに)偶(ならぶ)して耕し、土地には粟(アワ)、麦(むぎ)、穄(くろきび)が多い。土気(水=土? 三国志魏書挹婁伝より)は寒(さむい 咸(カン)=寒(カン)?)く、木枝(皮(ヒ)=枝(シ)?)の上に塩(しも?霜) を生ずる。
其畜多豬嚼米為酒飲之亦醉
その畜は猪が多い。米を嚼(かむ)して酒をつくる。これを飲むと亦(おおいに)酔う。