師次白崖城命攻之右衛大將軍李思摩中弩矢
師(軍隊)は白崖城に次(宿泊する)ぎ、これを攻めることを命じた。右衛大将軍李思摩が弩(いしゆみ)の矢に中(あた)った。
帝親爲吮血將士聞之莫不感勵
帝(唐太宗)は親(みずから)、吮血(血を吸う)を為し、将士はこれを聞き、感勵(ふるいたつ)せずはなし。
其城因山臨水四面險絕李勣以撞車撞之飛石流矢雨集城中
その城は山に因り水(川)を臨み、四面は険絶(けわしい)で、李勣は撞車を以てこれを撞(つきあてる)し、飛ぶ石、流れる矢は、城中に雨のように集まった。
六月帝臨其西北城主孫伐音潛遣使請降曰臣已願降其中有貳者
六月、帝(唐太宗)はその西北に臨んだ。城主の孫伐音は潜(ひそかに)に使者を遣わして降服を請うた、曰く、「臣(わたし)は已(すで)に降服を願っていますが、その中には貳(たがう)する者がいます」と。
詔賜以旗幟曰必降建之城上
詔(みことのり)して旗幟(のぼりばた)を以て賜った、曰く、「必ず降服するときは、これを城の上に建てよ」と。
伐音舉幟於城上高麗以爲唐兵登也乃悉降
伐音は幟(のぼりばた)を城の上に挙げた。高麗は唐兵の登城と思い、乃ち悉く降参した。
師(軍隊)は白崖城に次(宿泊する)ぎ、これを攻めることを命じた。右衛大将軍李思摩が弩(いしゆみ)の矢に中(あた)った。
帝親爲吮血將士聞之莫不感勵
帝(唐太宗)は親(みずから)、吮血(血を吸う)を為し、将士はこれを聞き、感勵(ふるいたつ)せずはなし。
其城因山臨水四面險絕李勣以撞車撞之飛石流矢雨集城中
その城は山に因り水(川)を臨み、四面は険絶(けわしい)で、李勣は撞車を以てこれを撞(つきあてる)し、飛ぶ石、流れる矢は、城中に雨のように集まった。
六月帝臨其西北城主孫伐音潛遣使請降曰臣已願降其中有貳者
六月、帝(唐太宗)はその西北に臨んだ。城主の孫伐音は潜(ひそかに)に使者を遣わして降服を請うた、曰く、「臣(わたし)は已(すで)に降服を願っていますが、その中には貳(たがう)する者がいます」と。
詔賜以旗幟曰必降建之城上
詔(みことのり)して旗幟(のぼりばた)を以て賜った、曰く、「必ず降服するときは、これを城の上に建てよ」と。
伐音舉幟於城上高麗以爲唐兵登也乃悉降
伐音は幟(のぼりばた)を城の上に挙げた。高麗は唐兵の登城と思い、乃ち悉く降参した。