太宗夜召諸將躬自指麾
唐太宗は夜に諸将軍を召して、躬自(みずから)、指麾(旗を振って指図する)した。
遣李勣率步騎一萬五千於城西嶺爲陣
李勣を遣わし、歩騎一万五千人を率いさせ、城西嶺に於いて陣をかまえさせた。
長孫無忌率牛進達等精兵一萬一千以爲奇兵自山北于狹穀出以沖其後
長孫無忌には牛進達ら精兵一万一千人を率いさせ、奇兵とさせ、山北より狹穀に出でて、その後ろに沈(かくれる 沖(チュウ)=沈(チン)?)させた。
太宗自將步騎四千潛鼓角偃旌幟趨賊營北高峰之上
唐太宗は自ら、歩騎四千人を将(ひきいる)して、鼓角を潜(かくす)し、旌幟(はた)を偃(ふせる)して、賊営の北の高峰の上に趨(向かう)した。
令諸軍聞鼓角聲而齊縱因令所司張受降幕於朝堂之側曰
諸軍に令して、鼓角の声(音)を聞いたら一斉に縦(はなつ)させるようにした。因りて、所司に令して、受降幕を朝堂の側に張らせた、曰く、
明日午時納降虜於此矣遂率軍而進
「明日午時(正午)、降虜を此(ここ)に納めよ」と。遂に軍を率いて進んだ。
唐太宗は夜に諸将軍を召して、躬自(みずから)、指麾(旗を振って指図する)した。
遣李勣率步騎一萬五千於城西嶺爲陣
李勣を遣わし、歩騎一万五千人を率いさせ、城西嶺に於いて陣をかまえさせた。
長孫無忌率牛進達等精兵一萬一千以爲奇兵自山北于狹穀出以沖其後
長孫無忌には牛進達ら精兵一万一千人を率いさせ、奇兵とさせ、山北より狹穀に出でて、その後ろに沈(かくれる 沖(チュウ)=沈(チン)?)させた。
太宗自將步騎四千潛鼓角偃旌幟趨賊營北高峰之上
唐太宗は自ら、歩騎四千人を将(ひきいる)して、鼓角を潜(かくす)し、旌幟(はた)を偃(ふせる)して、賊営の北の高峰の上に趨(向かう)した。
令諸軍聞鼓角聲而齊縱因令所司張受降幕於朝堂之側曰
諸軍に令して、鼓角の声(音)を聞いたら一斉に縦(はなつ)させるようにした。因りて、所司に令して、受降幕を朝堂の側に張らせた、曰く、
明日午時納降虜於此矣遂率軍而進
「明日午時(正午)、降虜を此(ここ)に納めよ」と。遂に軍を率いて進んだ。