及長字之曰硃蒙其俗言硃蒙者善射也夫餘人以硃蒙非人所生請除之
成長するに及んで、これに字(あざな)して曰く、硃蒙と。その俗の言で硃蒙とは、善射(弓の名人)ということである。夫余人は硃蒙が人の生まれる所で非ざるを以て、これを除くことを請うた。
王不聽命之養馬硃蒙私試知有善惡駿者減食令瘦駑者善養令肥
王は聴き入れず、これに養馬を命じた。硃蒙は私(ひそかに)に試し、その善悪が有るのを知り、駿馬には食を減らして瘦せさせ、駑馬には養を善くして肥えさせた。
夫餘王以肥者自乘以瘦者給硃蒙後狩于田以硃蒙善射給之一矢硃蒙雖一矢殪獸甚多
夫余王は肥えたものを以て自ら乗り、瘦せたものを以て硃蒙に給った。後に田(おそらく森 田(テン)=森(セン)?)に狩りにゆき、硃蒙が善射であるのを以て、これに一本の矢を給わった。硃蒙は一本の矢と雖も、獣を殪(たおす)すること甚だ多かった。
夫餘之臣又謀殺之其母以告硃蒙硃蒙乃與焉違等二人東南走
夫余の臣下は、又、これを殺そうと謀った。その母が硃蒙に告げるを以てしたので、硃蒙はそこで焉違ら二人とともに東南へ走(逃げる)った。
成長するに及んで、これに字(あざな)して曰く、硃蒙と。その俗の言で硃蒙とは、善射(弓の名人)ということである。夫余人は硃蒙が人の生まれる所で非ざるを以て、これを除くことを請うた。
王不聽命之養馬硃蒙私試知有善惡駿者減食令瘦駑者善養令肥
王は聴き入れず、これに養馬を命じた。硃蒙は私(ひそかに)に試し、その善悪が有るのを知り、駿馬には食を減らして瘦せさせ、駑馬には養を善くして肥えさせた。
夫餘王以肥者自乘以瘦者給硃蒙後狩于田以硃蒙善射給之一矢硃蒙雖一矢殪獸甚多
夫余王は肥えたものを以て自ら乗り、瘦せたものを以て硃蒙に給った。後に田(おそらく森 田(テン)=森(セン)?)に狩りにゆき、硃蒙が善射であるのを以て、これに一本の矢を給わった。硃蒙は一本の矢と雖も、獣を殪(たおす)すること甚だ多かった。
夫餘之臣又謀殺之其母以告硃蒙硃蒙乃與焉違等二人東南走
夫余の臣下は、又、これを殺そうと謀った。その母が硃蒙に告げるを以てしたので、硃蒙はそこで焉違ら二人とともに東南へ走(逃げる)った。