煮毒藥氣亦能

煮毒藥氣亦能殺人其父母春夏死立埋之塚上作屋令不雨濕若秋冬死以其屍捕貂貂食其肉多得之

薬を煮ると毒気は亦（また）、人を殺すことができる。その父母が春、夏に死ねば、立（たちどころに）にこれを埋めて、上に塚をつくり屋根を作って、雨にぬれないようにする。若し秋冬に死ねば、その屍を以て、貂（おそらくキエリテン？）を捕らえる。貂はその肉を食べ、これを多く得る。

延興中遣乙力支朝獻太和初又貢馬五百匹

北魏延興中（４７１～４７６）、乙力支を遣わし朝献した。北魏太和（４７７～４９９）の初め頃、馬五百匹を貢いだ。

乙力支稱初發其國乘船溯難河西上至太濔河沈船于水南出陸行度洛孤水從契丹西界達和龍

乙力支は称（とな）えた、「初めその国を出発し、船に乗って灘河（南江　大同江の支流でピョンヤンの東）？　難（ナン）＝南（ナン）？）を西上に順（流れに順（したが）う　遡（シュオ）＝順（シュン）？）じ、太濔河（大同江？）に至り（遡って）、船を川に碇（いかりをおろす　沈（チン）＝碇（テイ）？）し、路出（みちに出る　南（ダン→ラン）＝路（ロ）？）して陸行し、洛孤水（清川江？）を渡り、契丹の西界（ピョンヤンの北辺り？）より和龍（寧辺（ヨンピョン）？　北魏が和龍に戍（とりで）を置き、諸夷は方物を献じた（魏書　庫莫奚国伝より））に達した」と。