烏洛侯國在地豆幹北去代都四千五百餘里其地下濕多霧氣而寒
烏洛侯国(おそらく吉林省梅河口(メイホーコウ)辺り?)は、地豆幹(吉林省通化市辺り?)の北に在って、代都(おそらく瀋陽(シェンヤン)市?)を去ること四千五百余里(一里150m換算で約675厖召蝓|録涵紊猟樟イ瞭麈椶ら三倍になります)。その土地は過湿(湿気が多い 下(カ)=過(カ)?)で、霧気が多くて寒い。
入冬則穿地爲室夏則隨原阜畜牧多豕有谷麥無大君長部落莫弗皆世爲之
冬に入れば、地を穿って室をつくり、夏になれば、原谷(阜(フー)=谷(クー)?)に随して畜牧する。豕が多く、谷麦(黒麦と書けて、ライムギ?)が有る。大君長はいない。部落の莫弗が皆、世(代々)これを為す。
其俗繩發皮服以珠爲飾人尚勇不爲奸竊故慢藏野積而無寇盜好射獵
その俗は、髪を縄(なわ)にあんで、皮の服で、珠を以て飾りにする。人は勇を尚(とうとぶ)し、奸窃はしない。故(ゆえ)に蔵を満(みたす 慢(マン)=満(マン)?)たし、野積みにしても寇盜は無い。射猟を好む。
樂有箜篌木槽革面而施九弦其國西北有完水東北流合于難水其小水皆注於難東入海
楽器は箜篌(ハープに似た弦楽器)が有って、木槽革面にして九弦を施す。その国の西北に完水(柳河?)が有って、東北に流れて難水(おそらく輝発河?)に合流する。その小さい水(川)は皆、難(輝発河?)に注ぎ、東に海(おそらく松花湖?)に入る。
又西北二十日行有于巳尼大水所謂北海也
又、西北に二十日行くと、于巳尼大水(西遼江?)が有る。所謂(いわゆる)北海(=遼河?)である。
太武真君四年來朝稱其國西北有魏先帝舊墟石室南北九十步東西四十步高七十尺室有神靈人多祈請
太武真君四年(443)、来朝した。称(とな)えるに、その国の西北に魏の先帝の旧居が有って、石の室(いえ)は、南北が九十歩(一歩50儡校擦婆鵤苅毅蹇法東西が四十歩(一歩50儡校擦婆鵤横娃蹇法高さ七十尺(一尺20儡校擦婆鵤隠苅蹇砲如⊆次覆い─砲砲録昔遒有って、人は祈請するものが多い、と。
太武遣中書侍郎李敞告祭焉刊祝文於石室之壁而還
北魏太武帝(在位423~452)は中書侍郎李敞告を遣わして祭らせた。石室の壁に祝文を刊(彫り刻む)して還った。(おそらく吉林省四平(スーピン)市周辺に北魏の先帝の古城が有ったのだと思います)
北史 烏洛侯国は終わりです。北史 流求国に入る前に、北狄の位置関係を確かめたいので、後漢書 鳥桓、鮮卑伝に入りたいと思います。
烏洛侯国(おそらく吉林省梅河口(メイホーコウ)辺り?)は、地豆幹(吉林省通化市辺り?)の北に在って、代都(おそらく瀋陽(シェンヤン)市?)を去ること四千五百余里(一里150m換算で約675厖召蝓|録涵紊猟樟イ瞭麈椶ら三倍になります)。その土地は過湿(湿気が多い 下(カ)=過(カ)?)で、霧気が多くて寒い。
入冬則穿地爲室夏則隨原阜畜牧多豕有谷麥無大君長部落莫弗皆世爲之
冬に入れば、地を穿って室をつくり、夏になれば、原谷(阜(フー)=谷(クー)?)に随して畜牧する。豕が多く、谷麦(黒麦と書けて、ライムギ?)が有る。大君長はいない。部落の莫弗が皆、世(代々)これを為す。
其俗繩發皮服以珠爲飾人尚勇不爲奸竊故慢藏野積而無寇盜好射獵
その俗は、髪を縄(なわ)にあんで、皮の服で、珠を以て飾りにする。人は勇を尚(とうとぶ)し、奸窃はしない。故(ゆえ)に蔵を満(みたす 慢(マン)=満(マン)?)たし、野積みにしても寇盜は無い。射猟を好む。
樂有箜篌木槽革面而施九弦其國西北有完水東北流合于難水其小水皆注於難東入海
楽器は箜篌(ハープに似た弦楽器)が有って、木槽革面にして九弦を施す。その国の西北に完水(柳河?)が有って、東北に流れて難水(おそらく輝発河?)に合流する。その小さい水(川)は皆、難(輝発河?)に注ぎ、東に海(おそらく松花湖?)に入る。
又西北二十日行有于巳尼大水所謂北海也
又、西北に二十日行くと、于巳尼大水(西遼江?)が有る。所謂(いわゆる)北海(=遼河?)である。
太武真君四年來朝稱其國西北有魏先帝舊墟石室南北九十步東西四十步高七十尺室有神靈人多祈請
太武真君四年(443)、来朝した。称(とな)えるに、その国の西北に魏の先帝の旧居が有って、石の室(いえ)は、南北が九十歩(一歩50儡校擦婆鵤苅毅蹇法東西が四十歩(一歩50儡校擦婆鵤横娃蹇法高さ七十尺(一尺20儡校擦婆鵤隠苅蹇砲如⊆次覆い─砲砲録昔遒有って、人は祈請するものが多い、と。
太武遣中書侍郎李敞告祭焉刊祝文於石室之壁而還
北魏太武帝(在位423~452)は中書侍郎李敞告を遣わして祭らせた。石室の壁に祝文を刊(彫り刻む)して還った。(おそらく吉林省四平(スーピン)市周辺に北魏の先帝の古城が有ったのだと思います)
北史 烏洛侯国は終わりです。北史 流求国に入る前に、北狄の位置関係を確かめたいので、後漢書 鳥桓、鮮卑伝に入りたいと思います。