自匈奴遁逃鮮卑強盛據其故地稱兵十萬才力勁健意智益生
匈奴が遁逃してより、鮮卑は強盛になり、その故地に拠った。勝兵十万(称(ショウ)=勝(ショウ)?)、才力は勁健、意智は益生。
加以關塞不嚴禁網多漏精金良鐵皆為賊有漢人逋逃為之謀主兵利馬疾過於匈奴
加えて、関塞を以て厳とせず、禁網は漏れが多く、精金、良鉄は皆、賊の有するものに為った。漢人が逋逃すると、これを謀主と為し、兵は利し、馬は疾(はやい)く、匈奴より過(まさる)。
昔段熲良將習兵善戰有事西羌猶十餘年今育晏才策未必過熲鮮卑種眾不弱于曩時
昔、段熲は良将で、兵を習い戦いが善(上手い)で、西羌に事を有し、猶(なお)十余年。今、夏育、田晏の才策は未だ必ず段熲に過(まさる)ぎない。鮮卑種は衆(多い)で、曩時(むかし)より弱くない。
而虛計二載自許有成若禍結兵連豈得中休當復徵發眾人轉運無已是為耗竭諸夏并力蠻夷
而して、虚しく二年を計し、自ら成功有ることを許(期待する)し、若し、禍が結ばれ、兵(戦い)が連(つづく)すれば、どうして途中で休むことができるだろうか。当にまた、衆人を徴発し、転運は已(終わる)することは無く、是れは諸夏を耗竭させ、蛮夷(南蛮と東夷?)に力を并(集める)するだろう。
夫邊垂之患手足之蚧搔中國之困胸背之瘭疽方今郡縣盜賊尚不能禁況此醜虜而可伏乎
夫れ、辺垂の患いは、手足の蚧搔、中国の困は、胸背の瘭疽。方(まさ)に、今、郡県の盗賊も尚(なお)、禁ずることができず。況や、此の醜虜にして伏すことができるだろうか。
匈奴が遁逃してより、鮮卑は強盛になり、その故地に拠った。勝兵十万(称(ショウ)=勝(ショウ)?)、才力は勁健、意智は益生。
加以關塞不嚴禁網多漏精金良鐵皆為賊有漢人逋逃為之謀主兵利馬疾過於匈奴
加えて、関塞を以て厳とせず、禁網は漏れが多く、精金、良鉄は皆、賊の有するものに為った。漢人が逋逃すると、これを謀主と為し、兵は利し、馬は疾(はやい)く、匈奴より過(まさる)。
昔段熲良將習兵善戰有事西羌猶十餘年今育晏才策未必過熲鮮卑種眾不弱于曩時
昔、段熲は良将で、兵を習い戦いが善(上手い)で、西羌に事を有し、猶(なお)十余年。今、夏育、田晏の才策は未だ必ず段熲に過(まさる)ぎない。鮮卑種は衆(多い)で、曩時(むかし)より弱くない。
而虛計二載自許有成若禍結兵連豈得中休當復徵發眾人轉運無已是為耗竭諸夏并力蠻夷
而して、虚しく二年を計し、自ら成功有ることを許(期待する)し、若し、禍が結ばれ、兵(戦い)が連(つづく)すれば、どうして途中で休むことができるだろうか。当にまた、衆人を徴発し、転運は已(終わる)することは無く、是れは諸夏を耗竭させ、蛮夷(南蛮と東夷?)に力を并(集める)するだろう。
夫邊垂之患手足之蚧搔中國之困胸背之瘭疽方今郡縣盜賊尚不能禁況此醜虜而可伏乎
夫れ、辺垂の患いは、手足の蚧搔、中国の困は、胸背の瘭疽。方(まさ)に、今、郡県の盗賊も尚(なお)、禁ずることができず。況や、此の醜虜にして伏すことができるだろうか。