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Channel: 倭人伝を解く
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奔揚會礧石相擊硠硠礚礚

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奔揚會礧石相擊硠硠礚礚

吹き揚(あ)がって、大きな石に会し、ぶつかり合って、硠硠礚礚(ろうろうかいかい)と石の打ち合う音をたて、

若雷霆之聲聞乎數百里之外

雷(かみなり)のとどろきのごとくの音がして、聞こえるは数百里の外(そと)にまでとどきそうです。

將息獠者擊靈鼓起烽燧

まさに猟者を休息させんとして、霊鼓(つづみの名)を撃(う)ち、のろしを起こすと、

車案騎就隊纚乎淫班乎裔裔

車は列を整え、騎兵は隊をつくり、連なるさまは淫淫(いんいん)とどんどん増えていき、連ね並んで、裔裔(えいえい)とつづきます。

於是楚王乃登陽雲之臺泊乎無為

ここに於いて楚王はそこで陽雲の台に登(のぼ)り、休息するは、何もせず、

澹乎自持勺藥之和具而後御之

みちたりるは、自ら芍薬(しゃくやく)の和具(男女が互いに芍薬をおくりあって思いを結ぶ)
を手にとり、しこうして後(のち)にこれを御(君主が夫人をかわいがること)されます。

不若大王終日馳騁而不下輿

大王(斉王)は終日(しゅうじつ)馬を走らせて輿(こし)から下(お)りられず、

脟割輪淬自以為娛

あばら肉はさかれ、車輪は赤く染められ、自ら歓(よろこ)びと為すを以ってするに過ぎません。

臣竊觀之齊殆不如

わたしはひそかにこれを観(み)るに、斉はほとんど及(およ)ばないでしょう、と。

於是王默然無以應仆也

ここに於いて斉王は黙然(もくぜん)と黙り込んで、わたしに応(こた)えることは無かったので
あります』と。

烏有先生曰是何言之過也

烏有先生曰く『これは、なんと過(あやま)ったことを言われるのか。

足下不遠千里來況齊國王悉發境內之士

足下(そっか)は一千里(一里150m換算で約150km)も遠いと思わず来られて、況(いわん)や、斉国はなおのことであり、斉王はことごとく境内の士を発して、

而備車騎之衆以出田

しこうして、車騎の衆を備(そな)えて、狩りに出るを以ってし、

乃欲力致獲以娛左右也何名為夸哉

そこで、力いっぱい獲(と)るをきわめ、左右を歓(よろこ)ばせるを以ってしようと欲したのであって、どうして自慢したと評価するのでしょうかな。

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