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Channel: 倭人伝を解く
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仆對曰唯唯臣聞楚有七澤

仆對曰唯唯臣聞楚有七澤 わたしは応(こた)えて曰く、承知いたしました、わたしは楚には七つの沢が有ると聞きます。 嘗見其一未覩其余也 嘗(かつ)てその一つを見ましたが、未(ま)だその残りを見ておりません。 臣之所見蓋特其小小者耳名曰雲夢 わたしの見たところは、思うに特にその小さな小さなものであるだけで、名は雲夢といいます。 雲夢者方九百里其中有山焉...

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麋蕪諸蔗猼且

麋蕪諸蔗猼且 麋(藨?=豆の一種)、蕪(かぶ)、諸(藷?=いも)、蔗(さとうきび)、猼(蒪?=みようが?)、且(苴?=実のなる麻)、 其南則有平原廣澤登降陁靡 その南はすなわち平原、広い沢が有り、登ったり降(お)りたりなだらかに美しく、 案衍壇曼緣以大江限以巫山 なでた平らな地や小丘がどこまでもはてしなく広がり、縁(ふち)どるに大いなる江を以ってし、限(かぎ)りは巫山を以ってしています。...

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其西則有湧泉清池激水推移

其西則有湧泉清池激水推移 その西にはすなわち、水が湧(わ)く泉の清らかな池が有り、せきとめられた水が推(お)しだされて移(うつ)り、 外發芙蓉蔆華內隱鉅石白沙 水面は蓮(はす)の花、ひしの華(はな)を開き、底は大きい石、白い砂を隠(かく)し、 其中則有神龜蛟鼉瑁鱉黿 その中はすなわち、神の亀(かめ)、蛟(みずち)、鼉(わにに似た動物)、瑁(おおがめ)、鱉(すっぽん)、黿(おおがめ)がいます。...

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蟃蜒貙豻

蟃蜒貙豻 躯幹(くかん 胴体のこと 貙豻=躯幹?)を長く延(の)べてつやつやとして美しく、兕象野犀窮奇獌狿兕(野牛)、象(ぞう)、野犀(さい)は觩觭(きゅうき つのがかたむいて曲がったさま 窮奇=觩觭?)は長く延(の)びて美しいです。 於是乃使專諸之倫手格此獸 ここに於いてすなわち、専諸(春秋時代の刺客)に匹敵する者をして、これらの獣(けもの)を手でふせがせ、 楚王乃駕馴駁之駟乘雕玉之輿...

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覽乎陰林觀壯士之暴怒與猛獸之恐懼

覽乎陰林觀壯士之暴怒與猛獸之恐懼 薄暗い林をご覧になり、壮士が激しく怒(おこ)り、猛獣を恐れおびえさせ、 徼劇受詘殫睹眾物之變態 仰郤(仰向(あおむ)いて首をあげる 徼劇(ぎょうげき)=仰郤(ぎょうげき)?) して屈(くっ)するをこうむるを観(み)て、ことごとく多くの物の変態を目の当たりにしました。 於是鄭女曼姬被阿錫揄紵縞纖羅 ここに於いて鄭の女の曼姬は、阿錫をはおり...

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蜚纖垂髾扶與猗靡膳萃蔡

蜚纖垂髾扶與猗靡膳萃蔡 繊(細いうすものの布)を飛ばし、髾を垂(た)れ、そって行くとしなやかで美しく、衻(衣のふち 膳(ぜん)=衻(ぜん)?)が野の花を集め、 下摩蘭上拂羽蓋錯翡翠之威蕤 下(した)は香草(こうそう)をこすり、上(うえ)は羽の傘の翡翠(かわせみ)の羽をほどこしたおごそかなたれ飾りを払(はら)い、 繆繞玉綏縹乎忽忽若神僊之仿佛...

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奔揚會礧石相擊硠硠礚礚

奔揚會礧石相擊硠硠礚礚 吹き揚(あ)がって、大きな石に会し、ぶつかり合って、硠硠礚礚(ろうろうかいかい)と石の打ち合う音をたて、 若雷霆之聲聞乎數百里之外 雷(かみなり)のとどろきのごとくの音がして、聞こえるは数百里の外(そと)にまでとどきそうです。 將息獠者擊靈鼓起烽燧 まさに猟者を休息させんとして、霊鼓(つづみの名)を撃(う)ち、のろしを起こすと、 車案騎就隊纚乎淫班乎裔裔...

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問楚地之有無者

問楚地之有無者願聞大國之風烈先生之餘論也 楚地の有るもの無いものを問うたのは、大国の教化と事業、先生の余論(本論以外の付け加えた議論)を 聞くことを願ったからなのです。 今足下不稱楚王之厚而盛推雲夢以為高 今、足下は楚王の徳孝を称(たた)えずして、しこうして、雲夢を盛んに推(お)し進めて気高いと為すを以ってし、 奢言淫樂而顯侈靡竊為足下不取也...

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左蒼梧右西極丹水更其南紫淵徑其北

左蒼梧右西極丹水更其南紫淵徑其北 左は蒼梧、右は西極、丹水はその南を境(さかい)にし、紫淵はその北を境(さかい)にします。 終始霸滻出入渭灞(川名)、滻(川名)を内包(ないほう)し、(川名)渭(川名)を出し入れし、酆鄗潦潏紆餘委蛇經營乎其內酆鄗潦潏(いずれも川名)は、くねくねとうねりまがって身をくねらせ、その内側を境(さかい)してかこみ、 蕩蕩兮八川分流相背而異態...

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蜿灗膠戾湢測泌瀄流逆折

蜿灗膠戾湢測泌瀄流逆折 まがりくねってうごめき、あらあらしくみだれ、はげしくわきたち、高くもりあがって、交錯した流れは逆らい折(お)れ、 轉騰潎洌澎濞瀣穹隆雲撓 まわりながら飛び越えて波ははげしく、大波がぶつかりあって音をたて、霧(きり)となり、高く弓のような形に、もやもやと雲のようにたちこめて、 蜿灗膠戾踰波趨浥蒞蒞下...

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汩急漂疾悠遠長懷

汩急漂疾悠遠長懷 波ははげしく流れ(汨べきは別字)漂(ただよ)うこと速く、ゆったりとはるかに遠く長く懐(ふところ)にし、 寂漻無聲肆乎永歸 静かにさびしく音が無くなり、のべるは広くもとにかえし、 然後灝溔潢漾安翔徐徊 然(しか)る後に灝溔(こうこう)と広大で、潢漾(こうよう)と深く広く、おだやかにさまよい、ゆっくりとめぐり、翯乎滈滈東注大湖...

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鴻鵠鷫鴇鴐鵝鸀玉鵁鶄鹮目

鴻鵠鷫鴇鴐鵝鸀玉鵁鶄鹮目 鴻鵠(白鳥と鶴?)、鷫鴇(いずれもがんの一種)、鴐鵝(雁(がん)の一種)、鸀玉、鵁鶄(ごいさぎ)、鹮目、 煩鶩鷛鸜鷻鴜鵁鸕群浮乎其上 煩鶩、鷛鸜(ははっちょう)、鷻(とんび)、鴜、鵁鸕(鵜(う))が、群れて浮(う)くや、その上(うえ)に。 汎淫泛濫隨風澹淡與波搖蕩 波に漂(ただよ)いみだれ、広々と浮(う)かび、風のまにまにゆれてただよい、波とともに揺れ動き、...

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振谿通谷蹇產溝瀆谽呀豁閜

振谿通谷蹇產溝瀆谽呀豁閜 せまい谷をひらき、谷を通じ、こみいって曲がり生じたみぞは、深く大きく広く、 阜陵別島崴磈嵔瘣丘虛崛礨 丘は島を別(わ)け、崴磈嵔瘣と山がでこぼこでけわしく、大きな丘はつみかさなって高くそびえ、 隱轔郁礨登降施靡陂池貏豸...

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糅以蘪蕪雜以流夷

糅以蘪蕪雜以流夷 (香り草に)まじるに蘪=藨?(豆の一種)蕪(かぶ)を以ってし、(おんなかずらに)まじるに流夷( (蘆葦(ろい あし(水辺にはえるすすきに似た草)のこと)?)を以ってします。 專結縷欑戾莎揭車衡蘭 もっぱらこまごまとかたまるは、戾莎、、揭車、衡(かんあおい)、蘭(らん)、 槁本射干茈薑蘘荷葴橙若蓀 槁本、射干(ひおうぎ)、茈、薑(しょうが)、蘘(みょうが)、荷(はす)、葴、橙、若、蓀...

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於是乎周覽泛觀瞋盼軋沕

於是乎周覽泛觀瞋盼軋沕 ここに於いて(原の)あちらこちらをよく見て歩き、(沢の)広大なさまを観(み)て、(原を)目を見開いてじっと見て、(沢の)奥深くひそみかくれるをくわしくし、 芒芒恍忽視之無端 (原の)芒芒(ぼうぼう)と広く大きく、(沢の)恍惚(こうこつ)と ぼんやりとしてはっきりせず、 (原の)端(はし)の無いことを視(み)て、 察之無崖日出東沼入於西陂...

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於是乎離宮別館彌山跨谷

於是乎離宮別館彌山跨谷 ここに於いてや、離宮、別館は山を繕(つくろ)い谷をまたいで、 高廊四注重坐曲閣 高い廊下が四方に注(そそ)がれ、柵(さく 坐(さ)=柤(さ)?)を重(かさ)ねて、架け橋を曲(ま)げ、 華榱璧璫輦道纚屬 璧、璫でたるきを美しくいろどり、輦道(天子のてぐるまの通る道)は纚属とつらなりつづき、步櫩周流長途中宿 路地を歩いてあまねくさすらうは、長く途中で宿さなくてはなりません。...

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於是乎盧橘夏孰黃甘橙楱

於是乎盧橘夏孰黃甘橙楱 ここに於いて盧(ゆうがお 実は食用)、橘(みかんの類)、夏孰(いちじく? 夏(か)=花(か)=はな=いち? いちじくは花が熟れるので)、黄色い柑?(みかんの一種)、橙(だいだい みかんの一種)、楱(みかんの類)、 枇杷橪柿楟柰厚樸...

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柴池茈虒旋環后宮

柴池茈虒旋環后宮 柴池茈虒とふぞろいに、後宮をとりかこみ、 雜遝累輯被山緣谷 雜遝累輯と集まり重(かさ)なり、山を被(おお)い、谷を縁(ふち)どり、 循阪下隰視之無端究之無窮 坂にそって湿地に下(くだ)り、これを視(み)るに端(はし)無く、これを調べつくすに窮(きわ)まりがありません。 於是玄猨素雌蜼玃飛鸓 ここに於いて黒い猨(てながざる)、白い(てながざるの)雌(めす...

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嬉游往來

嬉游往來宮宿館舍庖廚不徙後宮不移百官備具 喜び遊び往き来して、離宮で宿し、別館で休み、庖廚(だいどころ)も移(うつ)さず、後宮も移(うつ)さなくとも、百官はつぶさに揃(そろ)えています。 於是乎背秋涉冬天子校獵 ここに於いて秋を過ぎて冬に及び、天子は校猟(柵で動物を囲い込みその中で猟をすること)をし、 乘鏤象六玉虯 金飾りの象(ぞう)、六種の宝石のみずちの馬車に乗り、拖蜺旌靡雲旗...

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生貔豹搏豺狼

生貔豹搏豺狼 貔(ひょうの仲間)、豹(ひょう)を生け捕りにし、豺(やまいぬ)、狼(おおかみ)をはたき、 手熊羆足野羊 熊、羆(ひぐま)をたたき、野羊(のひつじ)を踏(ふ)み、 蒙鹖蘇绔白虎鹖(やまどり)、水鳥(蘇(スー)=鷫(スー)?)をおおいつつみ、白い虎をまたにはさみ、 被豳文跨野馬 頑固なおすのいのしし(豳文(ひんふん)=豩豶(ひんふん)?)を被(かぶ)せ、野生の馬に馬乗りになり、...

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