故歸義因淳王復陸支
故歸義因淳王復陸支樓專王伊即靬皆從驃騎將軍有功 前の帰義因淳王復陸支、楼専王伊即靬は皆(みな)漢驃騎將軍霍去病に従って功が有った。 以千三百戶封復陸支為壯侯以千八百戶封伊即靬為眾利侯 一千三百戸を以って復陸支に封じ壮侯と為さしめ、一千八百戸を以って伊即靬に封じ衆利侯と為さしめた。 從驃侯破奴昌武侯安稽從驃騎有功益封各三百戶...
View Article將軍李沮雲中人
將軍李沮雲中人事景帝武帝立十七歲以左內史為彊弩將軍 将軍李沮は雲中の人。漢孝景帝劉啓に仕(つか)えた。漢孝武帝劉徹が立って十七年(元朔五年)、左内史を以って彊弩將軍に為った。 後一歲復為彊弩將軍 一年後(元朔六年)、ふたたび彊弩將軍に為った。 將軍李蔡成紀人也事孝文帝景帝武帝 将軍李蔡は成紀の人である。漢孝文帝劉恒、景帝劉啓、武帝劉徹に仕(つか)えた。 以輕車將軍從大將軍有功封為樂安侯已為丞相坐法死...
View Article將軍荀彘太原廣武人以御見侍中為校尉數從大將軍
將軍荀彘太原廣武人以御見侍中為校尉數從大將軍 將軍荀彘は太原の広武の人。御見侍中を以って校尉と為り、たびたび漢大将軍長平侯衛青に従った。 以元封三年為左將軍擊朝鮮毋功以捕樓船將軍坐法死 元封三年を以って左将軍として朝鮮を撃ち、功が無かった。楼船將軍楊僕を捕(と)らえるを以って法に罪を問われて死んだ。 最驃騎將軍去病凡六出擊匈奴其四出以將軍斬捕首虜十一萬餘級...
View Article史記 平津侯主父列伝 始め
丞相公孫弘者齊菑川國薛縣人也字季少時為薛獄吏有罪免 丞相公孫弘という者は、斉の菑川國の薛県の人であり、字(あざな)は季。若い時、薛の獄吏と為ったが、罪を有して免職になった。 家貧牧豕海上年四十餘乃學春秋雜說養後母孝謹 家は貧しく、海のほとりで豚を放牧していた。年は四十余歳で、すなわち春秋、雑説を学んだ。後母を養(やしな)い孝謹(父母を大事にしてつつしむ)であった。 建元元年天子初即位招賢良文學之士...
View Article弘為人意忌外內深
弘為人意忌外內深諸嘗與弘有卻者雖詳與善陰報其禍 公孫弘の人と為りは心で憎(にく)んで、外(そと)では寛容(かんよう)で、内(うち)で深い。諸(もろもろ)の嘗(かつ)て公孫弘と仲たがいがあった者は、偽(いつわ)って仲がよいふりをしたと雖(いえど)も、ひそかにその禍(わざわい)に報(むく)いる。 殺主父偃徙董仲舒於膠西皆弘之力也食一肉脫粟之飯...
View Article天子報曰古者賞有功襃
天子報曰古者賞有功襃守成尚文遭遇右武未有易此者也 天子(漢孝武帝劉徹)はこたえて曰く、「古(いにしえ)は功有る者を賞(しょう)し、徳を褒(ほ)め、すでにできあがったものをまもり固(かた)めるときは文を尊(とうと)び、敵に出会ったときは武を尊(とうと)んだ。 朕宿昔庶幾獲承尊位懼不能寧惟所與共為治者君宜知之...
View Article今臣不敢隱忠避死以效愚計
今臣不敢隱忠避死以效愚計願陛下幸赦而少察之 今、わたしは敢えて忠を隠さず死を避(さ)けず、愚計を献上いたします。願わくは陛下には幸いにも赦(ゆる)していただき、少しこれをつまびらかにさせてください。 司馬法曰國雖大好戰必亡天下雖平忘戰必危 司馬法曰く、国が大きいと雖(いえど)も、戦いを好めば、必ず亡(ほろ)びる。天下が太平と雖(いえど)も、戦いを忘れれば、必ず危(あや)うくなる、と。...
View Article御史成進諫曰不可夫匈奴之性獸聚
御史成進諫曰不可夫匈奴之性獸聚而鳥散從之如搏影 御史趙尭(成(じょう)=尭(じょうと音が変化する)?)が進み出て諌(いさ)めて曰く、「不可です。それ、匈奴の性(さが)は、獣(けもの)のように集まりて、鳥のように散(ち)り、これを追いかけるは影(かげ)をなぐるが如(ごと)し。 今以陛下盛攻匈奴臣竊危之高帝不聽遂北至於代谷果有平城之圍...
View Article乃使邊境之民獘靡愁苦
乃使邊境之民獘靡愁苦而有離心將吏相疑而外市故尉佗章邯得以成其私也 そこで、辺境の民をして疲弊(ひへい)させ愁(うれ)え苦しめさせて、謀反(むほん)を起こす心を有さしめれば、将軍、役人、大臣はまよって外(そと)に取引し、故(ゆえ)に尉佗、章邯が自分の利をはかることを成すを以ってするを得たのであります。 夫秦政之所以不行者權分乎二子此得失之效也...
View Article者關東五穀不登
者關東五穀不登年歲未復民多窮困重之以邊境之事 このごろ、関東の五穀が登(のぼ)らず、年の穀物のでき具合が未(ま)だ復(ふく)さないうちに、 民の多くが困窮し、これに重(かさ)ねて辺境の事を以ってしています。 推數循理而觀之則民且有不安其處者矣不安故易動...
View Article及至秦王蠶食
及至秦王蠶食天下并吞戰國稱號曰皇帝主海內之政 秦王に至るに及んで、天下を蚕食し、戦国を併呑(へいどん)し、号を称(とな)えて曰く、皇帝と。海内の政治をつかさどり、 壞諸侯之城銷其兵鑄以為鐘虡示不復用元元黎民得免於戰國 諸侯の城を壊し、その武器を溶(と)かして、鋳(い)るに鐘と鐘かけの台をつくるを以ってし、ふたたび用いないことを示しました。愛すべき庶民は戦国から免(まぬか)れるを得て、...
View Article今外郡之地或幾千里
今外郡之地或幾千里列城數十形束壤制旁脅諸侯非公室之利也 今、外郡の地の或(あ)るものはほとんと一千里(一里150m換算で約150km)で、城壁をならべつらねること数十、形勢はととのえられ、区域は制され、傍(かたわ)らは諸侯を脅(おびや)かし、 公室の利(り)では非(あら)ざるなり。 上觀齊晉之所以亡者公室卑削六卿大盛也...
View Article大臣皆畏其口賂遺累千金
大臣皆畏其口賂遺累千金人或說偃曰太矣 大臣は皆(みな)その口(くち)を畏(おそ)れ、賄賂(わいろ)が贈られ千金を積み重ねた。人の或(あ)るものが漢中大夫主父偃に説(と)いて曰く、「はなはだよこしまである」と。 主父曰臣結發游學四十餘年身不得遂親不以為子 漢中大夫主父偃曰く、「わたしは髪を結んで遊学すること四十余年、身(み)みずからがなし遂(と)げられないとき、、親は子と思わず、...
View Article主父方貴幸時賓客以千數
主父方貴幸時賓客以千數及其族死無一人收者唯獨洨孔車收葬之 主父偃がまさに貴ばれかわいがられていた時、賓客は千を以って数えられたが、その族死するに及んで、一人も収(おさ)める者は無く、ただ一人洨孔車だけがこれを収(おさ)めて葬(ほうむ)った。 天子后聞之以為孔車長者也 天子(漢孝武帝劉徹)は後にこれを聞いて、洨孔車は長者だと思ったのである。 太史公曰公孫弘行義雖修然亦遇時漢興八十餘年矣...
View Article禮與奢也寧儉
禮與奢也寧儉昔者管仲相齊桓霸諸侯 礼は、奢(おご)るより寧(むし)ろつつましくする、と。むかし、管仲(管夷吾)が斉桓公姜小白を補佐し、諸侯に覇(は)し、 有九合一匡之功而仲尼謂之不知禮以其奢泰侈擬於君故也 九たび諸侯を会合して一に匡(ただ)した功を有(ゆう)したが、仲尼(孔子)はこれを謂(い)うに 礼を知らないと。そのぜいたくでおごりたかぶるを以って君にならった故(ゆえ)である。...
View Article班固稱曰公孫弘卜式兒皆以鴻漸之翼困於燕雀
班固稱曰公孫弘卜式兒皆以鴻漸之翼困於燕雀 班固は称(たた)えて曰く、「公孫弘、卜式、児は皆(みな)、白鳥、はやぶさ(漸(せん)=鸇(せん)?)の翼(つばさ)を以って燕(つばめ)、雀(すずめ)に於いて難儀(なんぎ)し、 遠跡羊豕之非遇其時焉能致此位乎 遠く羊(ひつじ)豚(ぶた)の間に跡(あと)を追い、その好機に遇(あ)わなければ、どうしてこのような地位にとどくことができたであろうか。...
View Article史記 朝鮮列伝 始め
朝鮮王滿者故燕人也 朝鮮王衛満という者は以前は燕人である。 自始全燕時嘗略屬真番朝鮮為置吏筑鄣塞 燕の全盛時の始めより、嘗(かつ)て真番、朝鮮を略属し、役人の設置をし、鄣塞(とりで)を築(きず)いた。 秦滅燕屬遼東外徼 秦が燕を滅(ほろ)ぼし、遼東の外の国境を属した。 漢興為其遠難守復修遼東故塞至浿水為界屬燕...
View Article左將軍破浿水上軍
左將軍破浿水上軍乃前至城下圍其西北 漢左將軍荀彘は浿水上の軍を破(やぶ)り、そこで前進して王険城下に至り、その西北を包囲した。 樓船亦往會居城右渠遂堅守城數月未能下 漢楼船将軍揚僕もまた会しに往(ゆ)き、王険城に居し、朝鮮王衛右渠は遂(つい)に王険城を堅守(けんしゅ)すること数ヶ月、未(ま)だ下(くだ)すことができなかった。 左將軍素侍中幸將燕代卒悍乘勝軍多驕...
View Article史記 司馬相如列伝 始め
司馬相如者蜀郡成都人也字長卿 司馬相如という者は蜀郡の成都の人であり、字(あざな)は長卿。 少時好讀書學擊劍故其親名之曰犬子 若い時、読書を好み、撃剣を学び、故(ゆえ)にその親はこれに名づけて曰く、犬子(けんし)と。 相如既學慕藺相如之為人更名相如 司馬相如はすでに学び、藺相如の人と為りを慕(した)い、相如と名を改(あらた)めた。 以貲為郎事孝景帝為武騎常侍非其好也...
View Article居久之蜀人楊得意為狗監侍上
居久之蜀人楊得意為狗監侍上 居ること久しくして、蜀人の楊得意が狗監と為り、上(漢孝武帝劉徹)に侍(はべ)った。 上讀子虛賦而善之曰朕獨不得與此人同時哉 上(漢孝武帝劉徹)は子虚賦を読んで、これをほめ、曰く、「朕はどうしてこの人と時代を同じにできなかったのだろうかな」と。 得意曰臣邑人司馬相如自言為此賦 漢狗監楊得意曰く、「わたしの邑の人で司馬相如が自らこの賦をつくったと言っています」と。...
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