Quantcast
Channel: 倭人伝を解く
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2176

丞相臣張倉典客臣馮敬

$
0
0
丞相臣張倉典客臣馮敬行御史大夫事宗正臣逸

「丞相臣張倉、典客臣馮敬、行御史大夫事宗正臣逸

廷尉臣賀備盜賊中尉臣福昧死言淮南王長廢先帝法

廷尉臣賀、備盜賊中尉臣福昧はおそれながら申し上げます、淮南王劉長は先帝の法を廃し、

不聽天子詔居處無度為黃屋蓋乘輿出入擬於天子

天子の詔(みことのり)を聴かず、居する処(ところ)は節度が無く、黄色い車の屋根の蓋(おお)い(天子の車の上につけるかさ)をつくって輿(こし)に乗り、出入りは天子をまねて、

擅為法令不用漢法及所置吏以其郎中春為丞相

思うままに法令をつくり、漢法を用いず、役人を置くところに及んで、その郎中春を以って丞相と為さしめ、

聚收漢諸侯人及有罪亡者匿與居為治家室

漢の諸侯の人及び有罪で逃げた者を集め収(おさ)め、匿(かくま)ってすまいを与(あた)え、家室を治(おさ)めることを為し、

賜其財物爵祿田宅爵或至關內侯奉以二千石

その財物、爵禄、田宅を賜(たまわ)り、爵の或(あ)るものは、関内侯に至って、奉(たてまつ)るに二千石を以ってし、

所不當得欲以有為大夫但士五開章等七十人與棘蒲侯太子奇謀反

得るに当たらないところは、欲するに役にたつことを以ってした。大夫但、士五開章ら七十人は棘蒲侯太子の柴奇と謀反(むほん)し、

欲以危宗廟社稷使開章陰告長與謀使閩越及匈奴發其兵

欲するに宗廟(そうびょう)、社稷(しゃしょく)を危(あや)ぶませようとした。開章をつかわしひそかに淮南王劉長に告(つ)げさせ、ともに謀(はか)り、閩越及び匈奴をして、その兵を発させようとした。

開章之淮南見長長數與坐語飲食為家室娶婦以二千石俸奉之

開章は淮南に行き、淮南王劉長に見(まみ)え、淮南王劉長はたびたびともに座して語ったり飲食したりし、家室をつくって婦人を娶(めと)らせ、二千石の俸禄を以ってこれに奉(たてまつ)らせた。

開章使人告但已言之王春使使報但等

開章は人をして大夫但に、すでに王に言ったことを告げようとし、春、使者をつかわし大夫但らに報告させた。

吏覺知使長安尉奇等往捕開章長匿不予與故中尉蕑忌謀殺以閉口

役人が気付いて、長安尉奇らをして開章を捕(と)らえに往(ゆ)かせた。淮南王劉長は匿(かくま)って与(あた)えず、前に中尉蕑忌と謀(はか)って、殺して口(くち)を閉(と)ざさせるを以ってした。

為棺槨衣衾葬之肥陵邑謾吏曰不知安在

棺槨をつくって衾(死者をおおうひとえのふとん)をきせ、これを肥陵邑に葬(ほうむ)り、役人にいつわって曰く、『いずこにいるのか知らない』と。

又詳聚土樹表其上曰開章死埋此下

また、心配りをして土(つち)を集(あつ)めて、その上に表札をたてて、曰く、『開章は死に、この下に埋(う)めた』と。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2176

Trending Articles