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Channel: 倭人伝を解く
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買臣楚士深怨常欲死之

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買臣楚士深怨常欲死之

朱買臣は楚の士で、深く怨み、常(つね)にこれを殺そうと欲していた。

王朝,齊人也。以術至右內史。

王朝は斉の人である。術を以って右内史に至った。

邊通學長短剛暴彊人也官再至濟南相。

辺通は長い武器、短い武器を学び、剛暴強人であり、官は二度、済南相に至った。

故皆居湯右已而失官守長史詘體於湯

故(ゆえ)に皆(みな)張湯の右に居(い)て、しばらくして官を失ったとき、長史をもちこたえて、
漢御史大夫張湯に身体(からだ)を屈していた。

湯數行丞相事知此三長史素貴常淩折之

漢御史大夫張湯はたびたび丞相の事を行って、この三人の長史は素(もと)は地位が高かったことを知り、
常(つね)にあなどり屈服させていた。

以故三長史合謀曰始湯約與君謝已而賣君

故(ゆえ)を以って三人の長史は合謀して曰く、「以前、湯は君(丞相)と謝することを約したのに、しばらくして君(丞相)をうらぎった。

今欲劾君以宗廟事此欲代君耳吾知湯陰事

今、君(丞相)を宗廟の事を以って弾劾(だんがい)しようと欲するは、これ君(丞相)に代わろうと欲しているだけだ。吾(われ)らは湯の陰事を知っている」と。

使吏捕案湯左田信等曰湯且欲奏請

役人をつかわし漢御史大夫張湯の輔佐の田信らを捕(と)らえて取り調べ、曰く、「湯がまさに奏請(そうせい 天子に上奏しておさしずを仰ぐ)せんと欲し、

信輒先知之居物致富與湯分之及他姦事

わたしはことごとく先んじてこれを知って、物をたくわえて富(とみ)をなしとげ、湯とともにこれを分けた」と。他(ほか)の不正事にも及んで、

事辭頗聞上問湯曰吾所為賈人輒先知之

事の話しは頗(すこぶ)る聞こえた。上(漢孝武帝劉徹)は漢御史大夫張湯を問うた、曰く、「吾(われ)が為したところは、商人がことごとく先んじてこれを知り、

益居其物是類有以吾謀告之者

ますますその物をたくわえ、この類(たぐい)は吾(われ)の謀(はかりごと)を以ってこれを告(つ)げた者が有るのだ」と。

湯不謝湯又詳驚曰固宜有

漢御史大夫張湯は謝(あやま)らず、漢御史大夫張湯はまた驚いたふりをして曰く、「きっと宜しく有ったのでしょう」と。

減宣亦奏謁居等事

減宣もまた魯謁居らの事を奏上した。

天子果以湯懷詐面欺使使八輩簿責湯

天子(漢孝武帝劉徹)は果(は)たして、張湯を以って偽って顔で欺(あざむ)いたと考え、使者八輩をつかわして張湯を簿責(ぼせき 書類を証拠として問い責めること)させた。

湯具自道無此不服於是上使趙禹責湯

張湯は自らの道は無比(比べるものがない)であると具(つぶさ)にして、みとめなかった。ここに於いて上(漢孝武帝劉徹)は趙禹をして張湯を責めさせた。

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