而少年慕其行亦輒為報仇不使知也
しこうして少年がその行いを慕(した)い、またことごとく仇(あだ)に報(むく)いるを為し、知られないようにしたのである。
解姊子負解之勢與人飲使之嚼
郭解の姉の子が郭解の勢いをたのみにして、人と酒を飲み、これに酒をのみほさせた。
非其任彊必灌之
そのこらえるをみとめず、強(し)いて必ずこれに注(そそ)いだ。
人怒拔刀刺殺解姊子亡去
人は怒って、刀を抜いて郭解の姉の子を刺殺して逃げ去った。
解姊怒曰以翁伯之義人殺吾子賊不得
郭解の姉が怒って曰く、「翁伯(郭解)の義(ぎ)を以ってして、人が吾(わ)が子を殺したのに、賊はつかまえられない」と。
棄其尸於道弗葬欲以辱解
その屍(しかばね)を道に棄てて葬らず、郭解を辱(はずかし)めるを以ってすることを欲した。
解使人微知賊處賊窘自歸具以實告解
郭解は人をつかわしひそかに賊のいどころを知らせた。賊はゆきづまって自ら帰り、具(つぶさ)に事実を以って郭解に告(つ)げた。
解曰公殺之固當吾兒不直
郭解曰く、「公がこれを殺したのはまことに当然であり、吾(わ)が甥が悪い」と。
遂去其賊罪其姊子乃收而葬之
遂(つい)にその賊を去らせ、その姉の子を罪に処し、そこで収(おさ)めてこれを葬った。
諸公聞之皆多解之義益附焉
諸(もろもろ)の公はこれを聞いて、皆(みな)郭解の義(ぎ)を多(た)として、ますます附(つ)きしたがったのである。
解出入人皆避之
郭解の出入りのとき、人は皆(みな)しりぞいた。
有一人獨箕倨視之解遣人問其名姓
一人ただあぐらをかいてこれを視(み)ている者が有り、郭解は人を遣(つか)わしその名姓を問(と)わせた。
客欲殺之解曰居邑屋至不見敬是吾不修也彼何罪
客はこれを殺すことを欲した。郭解曰く、「邑の家にすんで敬(うやま)われないに至るは、これ、
吾(わ)が徳が修(おさ)められていないからであり、彼に何の罪があろうか」と。
しこうして少年がその行いを慕(した)い、またことごとく仇(あだ)に報(むく)いるを為し、知られないようにしたのである。
解姊子負解之勢與人飲使之嚼
郭解の姉の子が郭解の勢いをたのみにして、人と酒を飲み、これに酒をのみほさせた。
非其任彊必灌之
そのこらえるをみとめず、強(し)いて必ずこれに注(そそ)いだ。
人怒拔刀刺殺解姊子亡去
人は怒って、刀を抜いて郭解の姉の子を刺殺して逃げ去った。
解姊怒曰以翁伯之義人殺吾子賊不得
郭解の姉が怒って曰く、「翁伯(郭解)の義(ぎ)を以ってして、人が吾(わ)が子を殺したのに、賊はつかまえられない」と。
棄其尸於道弗葬欲以辱解
その屍(しかばね)を道に棄てて葬らず、郭解を辱(はずかし)めるを以ってすることを欲した。
解使人微知賊處賊窘自歸具以實告解
郭解は人をつかわしひそかに賊のいどころを知らせた。賊はゆきづまって自ら帰り、具(つぶさ)に事実を以って郭解に告(つ)げた。
解曰公殺之固當吾兒不直
郭解曰く、「公がこれを殺したのはまことに当然であり、吾(わ)が甥が悪い」と。
遂去其賊罪其姊子乃收而葬之
遂(つい)にその賊を去らせ、その姉の子を罪に処し、そこで収(おさ)めてこれを葬った。
諸公聞之皆多解之義益附焉
諸(もろもろ)の公はこれを聞いて、皆(みな)郭解の義(ぎ)を多(た)として、ますます附(つ)きしたがったのである。
解出入人皆避之
郭解の出入りのとき、人は皆(みな)しりぞいた。
有一人獨箕倨視之解遣人問其名姓
一人ただあぐらをかいてこれを視(み)ている者が有り、郭解は人を遣(つか)わしその名姓を問(と)わせた。
客欲殺之解曰居邑屋至不見敬是吾不修也彼何罪
客はこれを殺すことを欲した。郭解曰く、「邑の家にすんで敬(うやま)われないに至るは、これ、
吾(わ)が徳が修(おさ)められていないからであり、彼に何の罪があろうか」と。