莊子曰君子內無饑寒之患外無劫奪之憂
荘子曰く、『君子は内(うち)に飢(う)え、凍(こご)えの患(うれ)い無く、外(そと)に
劫奪(きょうだつ おびやかして奪い取ること)の憂(うれ)え無く、
居上而敬居下不為害君子之道也
上に居(い)ては敬(うやま)い、下に居(い)ては害(がい)を為さずは、君子の道である』と。
今夫卜筮者之為業也積之無委聚藏之不用府庫
今、それ、卜筮者の仕事を為すは、これを積んでも集めて置くことは無く、これをしまっても、府庫は用いず、
徙之不用輜車負裝之不重止而用之無盡索之時
これを移しても荷車を用いず、これをつつんで背負っても重くなく、止(とど)まってこれを用いても尽きること無き好機で、
持不盡索之物游於無窮之世雖莊氏之行未能於是也
尽きない物を持って、窮(きわ)まり無き世(よ)を巡(めぐ)り、荘氏の行いと雖(いえど)も未(ま)だ是(これ)に加えることはできないのである。
子何故而云不可卜哉天不足西北星辰西北移
なんじらは何故(なにゆえ)にして卜(うらない)を不可と云(い)うのかな?天空は西北に足(た)らなくなって、星座は西北に移り、
地不足東南以海為池日中必移月滿必虧
土地は東南に足らなくなって、海を以って池をつくり、太陽が真中になっても必ず移り、月が満月になっても必ず欠(か)け、
先王之道乍存乍亡
先王の道は、存(ながら)えたり亡(ほろ)びたりする。
公責卜者言必信不亦惑乎
公らは卜(うらない)者を責(せ)めるに信(まこと)に固執(こしつ)して言うが、なんとうたがっていることか。
荘子曰く、『君子は内(うち)に飢(う)え、凍(こご)えの患(うれ)い無く、外(そと)に
劫奪(きょうだつ おびやかして奪い取ること)の憂(うれ)え無く、
居上而敬居下不為害君子之道也
上に居(い)ては敬(うやま)い、下に居(い)ては害(がい)を為さずは、君子の道である』と。
今夫卜筮者之為業也積之無委聚藏之不用府庫
今、それ、卜筮者の仕事を為すは、これを積んでも集めて置くことは無く、これをしまっても、府庫は用いず、
徙之不用輜車負裝之不重止而用之無盡索之時
これを移しても荷車を用いず、これをつつんで背負っても重くなく、止(とど)まってこれを用いても尽きること無き好機で、
持不盡索之物游於無窮之世雖莊氏之行未能於是也
尽きない物を持って、窮(きわ)まり無き世(よ)を巡(めぐ)り、荘氏の行いと雖(いえど)も未(ま)だ是(これ)に加えることはできないのである。
子何故而云不可卜哉天不足西北星辰西北移
なんじらは何故(なにゆえ)にして卜(うらない)を不可と云(い)うのかな?天空は西北に足(た)らなくなって、星座は西北に移り、
地不足東南以海為池日中必移月滿必虧
土地は東南に足らなくなって、海を以って池をつくり、太陽が真中になっても必ず移り、月が満月になっても必ず欠(か)け、
先王之道乍存乍亡
先王の道は、存(ながら)えたり亡(ほろ)びたりする。
公責卜者言必信不亦惑乎
公らは卜(うらない)者を責(せ)めるに信(まこと)に固執(こしつ)して言うが、なんとうたがっていることか。