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Channel: 倭人伝を解く
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庚辛可以殺及以鉆之

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庚辛可以殺及以鉆之

庚、辛の日はこれに鉆(きり)をいれるを以ってするに及んで殺すを以ってすることができる。

常以月旦祓龜先以清水澡之以卵祓之

常(つね)に月の一日(ついたち)を以って亀を祓(はら)い、先(さき)に清い水を以ってこれをすすぎ、卵を以ってこれを祓(はら)うは、

乃持龜而遂之若常以為祖

すなわち亀を持ってこれをすすめあげ、常(つね)に祖(そ)と為すを以ってするがごとくする。

人若已卜不中皆祓之以卵東向立

人がもしすでに卜(うらな)って中(あた)らなかったら、皆(みな)これを祓(はら)うに卵を以ってし、東向きに立って、

灼以荊若剛木土卵指之者三

灸(きゅう)するに荊(いばら)の若くかたい木を以ってし、土の中の卵はこれに刺されること三度。

持龜以卵周環之祝曰

亀を持って卵を以ってこれの周りをめぐり、祝(はふり)が曰く、

今日吉謹以粱卵焍黃祓去玉靈之不祥

『今日は吉(きち)で、謹(つつし)んで大粒の卵を以って中央を木の枝で灸(きゅう)し、玉霊の
不祥(ふしょう)を祓(はら)い去らせた。

玉靈必信以誠知萬事之情辯兆皆可占

玉霊が必ずあきらかにするに誠(まこと)を以って万事の情況を知らせれば、兆(きざ)しを弁じて皆(みな)占(うらな)うことができる。

不信不誠則燒玉靈揚其灰以徵后龜

あきらかにせず、誠(まこと)でなければ、すなわち玉霊を焼いて、その灰(はい)を高くさしあげて後(のち)の亀を懲(こ)らす(徴=懲?)を以ってする』と。

其卜必北向龜甲必尺二寸

その卜(うらな)うは必ず北を向いて、亀の甲羅は必ず一尺二寸。

卜先以造灼鉆鉆中已又灼龜首各三

卜(うらな)いは先(さき)に灸(きゅう)、鉆(きり)を造(つく)るを以ってし、中に鉆(きり)し終わると、また亀の首に灸(きゅう)をし、各(おのおの)三度する。

又復灼所鉆中曰正身灼首曰正足各三

またふたたび中に鉆(きり)をさしたところに灸(きゅう)をして曰く、身を正すと、足(首=足?)を灸(きゅう)して曰く、足を正すと、各(おのおの)三度する。

即以造三周龜祝曰假之玉靈夫子

そこで亀を三度周(まわ)るを造(つく)るを以ってし、祝(はふり)が曰く、『玉霊を先生に借(か)りた。

夫子玉靈荊灼而心令而先知

先生の玉霊は荊(いばら)の灸(きゅう)にして胸(むね)にあて、先(さき)に知らさせた。

而上行於天下行於淵諸靈數莫如汝信

しこうして、上に天に行き、下に淵(ふち)に行き、諸(もろもろ)の霊が占(うらな)っても、汝(なんじ)の信(まこと)にはおよばない。

今日良日行一良貞

今日の良き日に、一つの良い占(うらな)いを行う。

某欲卜某即得而喜不得而悔

某(なにがし)が某(なにがし)を卜(うらな)うことを欲し、すなわち、得て喜ぶか、得ずして悔(く)やむか。

即得發鄉我身長大首足收人皆上偶

すなわち得れば、我が身に向(むか)って長大を発し、首、足は収(おさ)まり、人は皆(みな)向かい合って尊(とうと)ぶ。

不得發鄉我身挫折中外不相應首足滅去

得なければ、我が身に向って挫(くじ)き折(お)るを発し、中と外が相応(そうおう)せず、
首、足は滅び去る』と。

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