其與太白俱出東方皆赤而角外國大敗中國勝
その太白(金星)とともに東方に出て、皆(みな)赤くして角(却あるいは欠?)すれば、外国が大敗して、中国が勝つ。
其與太白俱出西方皆赤而角外國利
その太白(金星)とともに西方に出て、皆(みな)赤くして角(却あるいは欠?)すれば、外国が利(り)する。
五星分天之中積于東方中國利
五星(火星、水星、木星、金星、土星)が天の中に分(わか)れ、東方に積(あつまる)すれば、
中国が利(り)する。
積于西方外國用[兵]者利
西方に積(あつまる)すれば、外国の用兵が利(り)する。
五星皆從辰星而聚于一舍其所捨之國可以法致天下
五星が皆(みな)辰星(水星)に従(追いかける)して一つの舎に聚(集まる)すれば、
その指(さ)す(捨=指?)すところの国は法を以って天下に致(いた)すことができる。
辰星不出太白為客其出太白為主
辰星が出なければ、太白(金星)が客と為り、その出れば、太白(金星)が主(あるじ)と為る。
出而與太白不相從野雖有軍不戰
出て太白(金星)とともに相(あい)従(追いかける)さなければ、野に軍が有ると雖(いえど)も、戦わない。
出東方太白出西方若出西方太白出東方為格野雖有兵不戰
東方に出て、太白(金星)が西方に出て、若(も)しくは、西方に出て、太白(金星)が東方に出るは、
格(=恪(かく)?つつしむ)をつくり、野に兵が有ると雖(いえど)も、戦わない。
失其時而出為當寒反溫當溫反寒
その時(季節)を失って出るは、寒くなるべきときに反(かえ)って温かく、温かくなるべきときに反(かえ)って寒くなる、をつくる。
當出不出是謂擊卒兵大起
まさに出るべきときに出ずは、ここに撃卒、と謂(い)い、兵(戦い)が大いに起こる。
其入太白中而上出破軍殺將客軍勝
その太白(金星)の中に入って、上に出るは、軍を破られ将軍を殺され、客軍が勝つ。
下出客亡地辰星來抵太白太白不去將死
下に出れば、客軍が土地を亡(な)くす。辰星(水星)が来て太白(金星)を抵(てい おしのける)し、太白(金星)が去らなければ、将軍が死ぬ。
正旗上出破軍殺將客勝
正(まっすぐ)旗(金星?)が上に出れば、軍を破られ将軍を殺され、客軍が勝つ。
下出客亡地視旗所指以命破軍
下に出れば、客軍は土地を亡(な)くす。旗(金星?)の指(さ)す所を視(み)て、破軍を命(=明(めい)? あきらかにする)するを以ってする。
其繞環太白若與鬬大戰客勝
その太白(金星)を繞環(じょうかん とりまく)して、若(も)しくはともに鬬(とう 出会う)すれば、大きな戦いがあり、客軍が勝つ。
兔過太白可椷劍小戰客勝
兔(水星?)が太白(金星)を過(す)ぎれば、間(しばらく)、椷剣(=杆剣? たてとつるぎ)の小さな戦いをすることになるだろうが、客軍が勝つ。
兔居太白前軍罷出太白左小戰
兔(水星?)が太白(太白)の前に居れば、軍は罷(ひ やめる)する。太白(金星)の左に出れば、小さな戦いがある。
摩太白有數萬人戰主人吏死
太白(金星)を摩(ま こする)すれば、数万人の戦いを有し、主(あるじ?)の人吏(人の役人)が死ぬ。
出太白右去三尺軍急約戰
太白(金星)の右に出て、三尺(約60cm)去(さ)れば、軍は急(さしせまる)になり戦いを約(やく)す。
青角兵憂角水赤行窮兵之所終
青く、角(却、或いは欠?)すれば、兵(戦い)は憂(うれ)え、黒く角(却、或いは欠?)すれば、水(水害)。赤行(=意行? 意向?)は兵(戦い)の終わるところを窮(きわ)める。
兔七命曰小正辰星天欃安周星細爽能星鉤星其色黃而小出而易處天下之文變而不善矣
兔(水星?)の七つの名(命(めい)=名(めい)?)は、曰く、小正、辰星、天欃、安周星、細爽、能星、鉤星、と。その色が黄色くて小さく、出て処(ところ)を易(かえる)すれば、天下の文(文治?)は変じて不善(ふぜん)になる。
兔五色青圜憂白圜喪赤圜中不平圜吉赤角犯我城黃角地之爭白角號泣之聲
兔(水星?)の五つの色は、青く圜(=円)すれば、憂(うれ)え、白く圜(=円)すれば、喪で、赤く圜(=円)すれば、不平に中(あた)り、黒く圜(=円)すれば吉(きち)。赤く角(却あるいは欠?)すれば我が城を犯(おか)され、黄色く角(却あるいは欠?)すれば、地の争いがあり、白く角(却あるいは欠?)すれば号泣の声をきく。
其出東方行四舍四十八日其數二十日而反入于東方
その東方に出て、行くこと四舎で四十八日、その遡(さく さかのぼる 数(さく)=遡(さく)? 逆行)すること二十日、しこうして、反(かえ)して東方に入る。
其出西方行四舍四十八日其數二十日而反入于西方
その西方に出て、行くこと四舎で四十八日、その遡(さく さかのぼる 数(さく)=遡(さく)? 逆行)すること二十日にして、反(かえ)して西方に入る。
其一候之營室角畢箕柳出房心地動
その一(いつ)に営室、角、畢、箕、柳を候(こう うかがう)う。房と心に間に出れば、地が動く。
その太白(金星)とともに東方に出て、皆(みな)赤くして角(却あるいは欠?)すれば、外国が大敗して、中国が勝つ。
其與太白俱出西方皆赤而角外國利
その太白(金星)とともに西方に出て、皆(みな)赤くして角(却あるいは欠?)すれば、外国が利(り)する。
五星分天之中積于東方中國利
五星(火星、水星、木星、金星、土星)が天の中に分(わか)れ、東方に積(あつまる)すれば、
中国が利(り)する。
積于西方外國用[兵]者利
西方に積(あつまる)すれば、外国の用兵が利(り)する。
五星皆從辰星而聚于一舍其所捨之國可以法致天下
五星が皆(みな)辰星(水星)に従(追いかける)して一つの舎に聚(集まる)すれば、
その指(さ)す(捨=指?)すところの国は法を以って天下に致(いた)すことができる。
辰星不出太白為客其出太白為主
辰星が出なければ、太白(金星)が客と為り、その出れば、太白(金星)が主(あるじ)と為る。
出而與太白不相從野雖有軍不戰
出て太白(金星)とともに相(あい)従(追いかける)さなければ、野に軍が有ると雖(いえど)も、戦わない。
出東方太白出西方若出西方太白出東方為格野雖有兵不戰
東方に出て、太白(金星)が西方に出て、若(も)しくは、西方に出て、太白(金星)が東方に出るは、
格(=恪(かく)?つつしむ)をつくり、野に兵が有ると雖(いえど)も、戦わない。
失其時而出為當寒反溫當溫反寒
その時(季節)を失って出るは、寒くなるべきときに反(かえ)って温かく、温かくなるべきときに反(かえ)って寒くなる、をつくる。
當出不出是謂擊卒兵大起
まさに出るべきときに出ずは、ここに撃卒、と謂(い)い、兵(戦い)が大いに起こる。
其入太白中而上出破軍殺將客軍勝
その太白(金星)の中に入って、上に出るは、軍を破られ将軍を殺され、客軍が勝つ。
下出客亡地辰星來抵太白太白不去將死
下に出れば、客軍が土地を亡(な)くす。辰星(水星)が来て太白(金星)を抵(てい おしのける)し、太白(金星)が去らなければ、将軍が死ぬ。
正旗上出破軍殺將客勝
正(まっすぐ)旗(金星?)が上に出れば、軍を破られ将軍を殺され、客軍が勝つ。
下出客亡地視旗所指以命破軍
下に出れば、客軍は土地を亡(な)くす。旗(金星?)の指(さ)す所を視(み)て、破軍を命(=明(めい)? あきらかにする)するを以ってする。
其繞環太白若與鬬大戰客勝
その太白(金星)を繞環(じょうかん とりまく)して、若(も)しくはともに鬬(とう 出会う)すれば、大きな戦いがあり、客軍が勝つ。
兔過太白可椷劍小戰客勝
兔(水星?)が太白(金星)を過(す)ぎれば、間(しばらく)、椷剣(=杆剣? たてとつるぎ)の小さな戦いをすることになるだろうが、客軍が勝つ。
兔居太白前軍罷出太白左小戰
兔(水星?)が太白(太白)の前に居れば、軍は罷(ひ やめる)する。太白(金星)の左に出れば、小さな戦いがある。
摩太白有數萬人戰主人吏死
太白(金星)を摩(ま こする)すれば、数万人の戦いを有し、主(あるじ?)の人吏(人の役人)が死ぬ。
出太白右去三尺軍急約戰
太白(金星)の右に出て、三尺(約60cm)去(さ)れば、軍は急(さしせまる)になり戦いを約(やく)す。
青角兵憂角水赤行窮兵之所終
青く、角(却、或いは欠?)すれば、兵(戦い)は憂(うれ)え、黒く角(却、或いは欠?)すれば、水(水害)。赤行(=意行? 意向?)は兵(戦い)の終わるところを窮(きわ)める。
兔七命曰小正辰星天欃安周星細爽能星鉤星其色黃而小出而易處天下之文變而不善矣
兔(水星?)の七つの名(命(めい)=名(めい)?)は、曰く、小正、辰星、天欃、安周星、細爽、能星、鉤星、と。その色が黄色くて小さく、出て処(ところ)を易(かえる)すれば、天下の文(文治?)は変じて不善(ふぜん)になる。
兔五色青圜憂白圜喪赤圜中不平圜吉赤角犯我城黃角地之爭白角號泣之聲
兔(水星?)の五つの色は、青く圜(=円)すれば、憂(うれ)え、白く圜(=円)すれば、喪で、赤く圜(=円)すれば、不平に中(あた)り、黒く圜(=円)すれば吉(きち)。赤く角(却あるいは欠?)すれば我が城を犯(おか)され、黄色く角(却あるいは欠?)すれば、地の争いがあり、白く角(却あるいは欠?)すれば号泣の声をきく。
其出東方行四舍四十八日其數二十日而反入于東方
その東方に出て、行くこと四舎で四十八日、その遡(さく さかのぼる 数(さく)=遡(さく)? 逆行)すること二十日、しこうして、反(かえ)して東方に入る。
其出西方行四舍四十八日其數二十日而反入于西方
その西方に出て、行くこと四舎で四十八日、その遡(さく さかのぼる 数(さく)=遡(さく)? 逆行)すること二十日にして、反(かえ)して西方に入る。
其一候之營室角畢箕柳出房心地動
その一(いつ)に営室、角、畢、箕、柳を候(こう うかがう)う。房と心に間に出れば、地が動く。