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Channel: 倭人伝を解く
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史記 封禅書 始め

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自古受命帝王曷嘗不封禪

古(いにしえ)より帝王の天命を授(さず)かって、曷(どうして)封禅をしないことを嘗(こころみる)しただろうか。

蓋有無其應而用事者矣

蓋(そもそも いったい)、その応(対処する)無くして事に用いられた者が有っただろうか。

未有睹符瑞見而不臻乎泰山者也

未(いま)だ符瑞(ふずい)が現われて泰山に臻(いたる)さなかった者を睹(見分ける)したことがないのである。

雖受命而功不至至梁父矣而不洽

天命を授かったと雖(いえど)も、しこうして、功は至らず、梁父に至ったと雖(いえど)も、しこうして徳は洽(すみずみまでいきわたる)せず、

洽矣而日有不暇給是以即事用希

洽(すみずみまでいきわたる)したと雖(いえど)も、しこうして、日(太陽)は暇給(あたえる 暇(か)=仮(か)?)しないことが有り、ここに、即(ただちに)を以って事が用いられることは希(まれ)なのである。

傳曰三年不為禮禮必廢三年不為樂樂必壞

伝に曰く、「三年で礼が為らなければ、礼は必ず廃され、三年で楽が為らなければ、楽は必ず壊(こわ)れる」と。

每世之隆則封禪答焉及衰而息

毎(いつも)、世が隆(盛ん)すれば、封禅が答(応対する)え、衰えるに及べば息(止まる)する。

厥曠遠者千有餘載近者數百載

厥(それ その)、曠遠(こうえん 広く遠い)なものは一千と有余年、近いものは数百年、

故其儀闕然堙滅其詳不可得而記聞云

故(ゆえ)のその儀(封禅の作法)は闕然(けつぜん)と欠(か)けて、堙滅(いんめつ うずもれて消える)し、その詳細は記聞(きぶん)云々(うんぬん)に得ることができない。

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