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眛曰漢所以不擊取楚以眛在公所

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眛曰漢所以不擊取楚以眛在公所

鐘離眛曰く、「漢の楚を撃(う)ち取らないわけは、わたしが公(楚王韓信)の所に在(あ)るを以ってするからです。

若欲捕我以自媚於漢吾今日死

なんじ(楚王韓信)が我(われ)を捕(と)らえ、自(みずか)らを漢に媚(こ)びるを以ってすることを欲すれば、吾(われ)は今日にも死にますが、

公亦隨手亡矣乃罵信曰公非長者

公(楚王韓信)もまたすぐに亡(ほろ)びるでしょう」と。すなわち、楚王韓信を罵(ののし)って曰く、「公(楚王韓信)は長(た)けた者では非(あら)ず」と。

卒自剄信持其首謁高祖於陳

ついに自ら首をかききった。楚王韓信はその首(くび)を持(も)って、漢高祖劉邦に陳に於いて謁見(えっけん)した。

上令武士縛信載後車信曰

上(うえ)は武士に令(れい)して楚王韓信を縛(しば)らせ、護送車(後=護?)に載(の)せた。楚王韓信曰く、

果若人言狡兔死良狗亨

「果(は)たして人の言のごとく、すばしこい兔(うさぎ)が死ねば、猟犬は煮(に)られ、

高鳥盡良弓藏敵國破謀臣亡

高く飛ぶ鳥が尽(つ)きれば、良い弓(ゆみ)はしまわれ、敵国が破(やぶ)れれば、謀臣は亡(ほろ)ぼされる、と。

天下已定我固當亨上曰人告公反

天下はすでに定(さだ)まり、我(われ)はきっと烹刑の罪に当てられるだろう」と。上(うえ)曰く、「人が公(楚王韓信)が叛(そむ)いたと告(つ)げたのだ」と。

遂械系信至雒陽赦信罪以為淮陰侯

遂(つい)に楚王韓信をかせにはめてつないだ。雒陽に至ると、楚王韓信の罪を赦(ゆる)し、淮陰侯と為すを以ってした。

信知漢王畏惡其能常稱病不朝從

淮陰侯韓信は漢王劉邦がその能力を恐(おそ)れ憎んでいることを知り、常(つね)に病(やまい)を称して朝従(朝廷に行って天子にお目にかかることと、天子のおともをすること)しなかった。

信由此日夜怨望居常鞅鞅

淮陰侯韓信はこれに由(よ)り、日夜(にちや)怨(うら)めしく思い、居(お)ること常(つね)に
鞅鞅(おうおう)と気がふさいでおり、

羞與絳灌等列

絳侯周勃、灌嬰らと並(なら)ぶことを羞(は)じた。

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