其明年元封元年卜式貶秩為太子太傅

其明年元封元年卜式貶秩為太子太傅

その明くる年、元封元年、卜式は秩禄を貶（おとし）められて太子太傅と為った。

而桑弘羊為治粟都尉領大農盡代僅筦天下鹽鐵

しこうして、桑弘羊は治粟都尉と為り、大農を領（つかさどる）し、尽（ことごと）く大農孔僅に代わって天下の塩鉄を筦（つかさどる）した。

弘羊以諸官各自市相與爭物故騰躍

治粟都尉桑弘羊は、諸（もろもろ）の官が各（おのおの）自ら市するのを以って、相（あい）ともに争い、物は故（ゆえ）に騰躍（物価がはねあがる）し、

而天下賦輸或不償其僦費乃請置大農部丞數十人

そして、天下の賦輸（税の輸送）の或（あ）るものはその僦費（やとう費用）を償（支払う）えなかったので、そこで、大農部丞の数十人を置くことを請（こ）うた。

分部主郡國各往往縣置均輸鹽鐵官

部署に分かれて郡国を主（つかどる）させ、各（おのおの）が往き、県に往って均輸塩鉄の官を置かせた。

令遠方各以其物貴時商賈所轉販者為賦而相灌輸

遠方に令して各（おのおの）がその物の貴（高い）時を以って商賈が転販したところのものは賦（税）と為さしめ、しこうして、灌輸（水が流れるような輸送）を相（補佐）させた。