又東五百里曰發爽之山

又東五百里曰發爽之山無草木多水多白猿

また東へ五百里（一里１５０ｍ換算で約７５ｋｍ）、曰く、発爽の山と。草木が無く、水（川）が多く、白猿（ボウシテナガザルの雌（めす）は白く、幼獣は雌雄ともに白い　史記　司馬相如列伝より）が多い。

汎水出焉而南流注于渤海

汎水が出でて、しこうして南に流れて渤海に注（そそ）ぐ。

又東四百里至于旄山之尾

また東へ四百里（一里１５０ｍ換算で約６０ｋｍ）、旄山の尾（後尾？）に至る。

其南有谷曰育遺多怪鳥凱風自是出

その南に谷が有り、曰く、育遺と。怪鳥（かわった鳥）が多く、凱風（南風）が是（これ）より出でる。

又東四百里至于非山之首

また東へ四百里（一里１５０ｍ換算で約６０ｋｍ）、非山の首（先頭？）に至る。

其上多金玉無水其下多蝮虫

その上には金玉（金属や宝石）が多く、水（川）が無く、その下には蝮虫（まむし）が多い。

又東五百里曰陽夾之山無草木多水

また東へ五百里（一里１５０ｍ換算で約７５ｋｍ）、曰く、陽夾の山と。草木が無く、水（川）が多い。

又東五百里曰灌湘之山

また東へ五百里（一里１５０ｍ換算で約７５ｋｍ）、曰く、灌湘の山と。

上多木無草多怪鳥無獸

上には木が多く、草が無い。怪鳥（かわった鳥）が多く、獣（けもの）がいない。