又西一百九十里曰騩山

又西一百九十里曰騩山其上多玉而無石

また西へ一百九十里（一里１５０ｍ換算で約２８．５ｋｍ）、曰く、騩山と。その上には玉が多くして石が無い。

神耆童居之其音常如鍾磬其下多積蛇

神の耆童がここに居（お）り、その音（声）は常（つね）に鍾磬（しょうけい）の如（ごと）し。その下には白蛇（積（し）＝素（す）？）が多い。

又西三百五十里曰天山多金玉有青雄黃

また西へ三百五十里（一里１５０ｍ換算で約５２．５ｋｍ）、曰く、天山と。金玉（金属や玉）が多く、青䨼(青い鉱物　音から䨼の青＝雄で蒦＝黄？　南山経より）が有る。

英水出焉而西南流注于湯谷

英水が出でて、しこうして西南に流れて湯谷に注ぐ。

有神焉其狀如黃囊赤如丹火

神が有って、その状（かたち）は黃囊（音から鳳凰と書け、ギンケイ？）の如（ごと）くで、赤は丹火（赤い火）の如（ごと）くで、

六足四翼渾敦無面目

鵅（ふくろう　六（ろく）＝鵅（らく）？）のような足に、鷙（猛鳥　四（し）＝鷙（し）？）のような翼（つばさ）で、胡頭（匈奴の髪型？　音から渾敦＝胡頭？）で、鬢髦（耳のそばの髪とたてがみ　音から面目＝鬢髦？)が無く、(ギンケイのように首のまわりの兜状の羽が無いこと？）

是識歌舞實惟帝江也

これは歌舞を識 （知っていること）しており、蚩尤（音から蚩尤（黄帝時代の諸侯名）と書けて、実惟＝蚩尤？）帝の鴻（おおとり　瑞鳥 　江＝鴻？）である。（神の状はおそらくヤマドリによく似た鳥？）