又南三百八十里曰餘峨之山

又南三百八十里曰餘峨之山其上多梓柟其下多荊芑

また南へ三百八十里（一里１５０ｍ換算で約５７ｋｍ）、曰く余峨の山と。その上には梓（あずさ）、柟（クスノキ科の常緑高木）が多く、その下には荊（いばら）、杞（くこ　芑＝杞？）が多い。

雜余之水出焉東流注于黃水

雑余の水（川）が出でて、東に流れて黄水に注ぐ。

有獸焉其狀如菟而鳥喙鴟目蛇尾

獣が有って、その状（かたち）は菟（うさぎ）の如（ごと）くにして蛇（へび　鳥（テウ）＝蛇（タ）？）のような喙（くちばし（歯のかたち？）)で、袋（ふくろ　鴟（テイ）＝袋（テイ）？）のような膜（まく　目（ムー）＝膜（モー）？)に蛇（へび）のような尾（しっぽ）で、

見人則眠名曰犰狳其鳴自䚯見則螽蝗為敗

人を見れば眠（ねむ）り、名は曰く犰狳（チウイと読めます）と。その名（なまえ　鳴（メイ）＝名（メイ）？）は自らの䚯（こえ）であり、見（あらわれる）れば螽蝗（イナゴやバッタ）が敗（逃げる）を為す。（おそらくキタオポッサム？）