其國無牢獄
其國無牢獄有罪者則會諸加評議殺之沒入妻子 その国には牢獄は無く、有罪者はすなわち諸加を会して評議しこれを責（処罰する 殺（サイ）＝責（サイ）？）し、妻子を没入（おとしいれる）する。 其俗好淫男女多相奔誘已嫁娶便稍作送終之衣 その俗は艶（あでやか 淫（イン）＝艶（イェン）？）を好む。男女の多くは婚姻（えんぐみ 奔（ホン）＝婚（フン）？ 誘（ユウ）＝姻（イン）？）を作（つくる...
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王莽初發高驪兵以伐胡 王莽の初め、高驪兵を発して胡（＝貊（小水貊？） 胡（フー）＝貊（百（ハク））？）を伐（うつ）するを以てした。 不欲行彊迫遣之皆亡出塞為寇盜 行くことを欲さず、強迫してこれを遣わした。皆（みな）亡（逃げる）して塞（とりで）を出て寇盜と為った。 州郡歸咎於句驪侯騶嚴尤誘而斬之 州郡は咎を句驪侯騶に帰した。厳尤が誘ってこれを斬った。 王莽大更名高句驪為下句驪當此時為侯矣...
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順和之間復數犯遼東寇抄 順帝、和（桓帝？）の間、またたびたび遼東（インチョン、ソウル？）を犯し寇鈔（集団で略奪する）した。 靈帝建寧二年玄菟太守耿臨討之斬首虜數百級伯固乃降屬遼東 霊帝建寧二年、玄菟太守耿臨（テジョン？）がこれを討ち、斬首虜数は百級、伯固はそこで降伏して遼東に属した。 公孫度之雄海東也伯固與之通好 公孫度の雄が開東（東にひろげる...
View Article伊夷摸死子位宮立
伊夷摸死子位宮立位宮有勇力便鞍馬善射獵 伊夷摸が死に、子の位宮が立った。位宮は勇力が有り、鞍馬（くらを置いた馬）に便（習熟する）し、射猟が善（上手い）である。 魏景初二年遣太傅司馬宣王率眾討公孫淵位宮遣主簿大加將兵千人助軍 魏景初二年、太傅司馬宣王を遣わし、衆を率いさせて公孫淵を討った。位宮は主簿、大加を遣わし兵一千人を率いさせて軍を助けた。 正始三年位宮寇西安嘉平 正始三年、位宮は西安嘉平を寇し、...
View Article位宮單將妻息遠竄
位宮單將妻息遠竄 位宮は 単に妻息（妻と子供）を将（ひきいる）して、遠竄（遠くへ逃げる）した。 六年儉復討之位宮輕將諸加奔沃沮 六年、母丘倹が復（また）これを討ち、位宮は軽（身軽な）にして諸加を将（ひきいる）して沃沮（カンヌン？またはソクチョ？音より）に奔（逃げる）した。 儉使將軍王頎追之絕沃沮千餘里到肅慎南界刻石紀功...
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晉永嘉亂鮮卑慕容廆據昌黎大棘城 晋の永嘉の乱のとき、鮮卑慕容廆が昌黎大棘城に拠りて、 元帝授平州刺史句驪王乙弗利頻寇遼東 元帝（東晋の司馬睿）は、平州（＝濊？（ポハン？） 平（ヘイ）＝濊（ホイ）？）刺史（地方長官）を授けた。句驪王乙弗利は頻（たびたび）、遼東（＝領東？ ソベク山脈の東？）を寇した。廆不能制弗利死子劉代立 慕容廆は制することができなかった。乙弗利が死に、子の劉が代わって立った。...
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孝武太元十年句驪攻遼東玄菟郡 孝武太元十年、句驪は領東（ソベク山脈の東？ 遼（リョウ）＝領（リョウ）？）、玄菟郡（テジョン？）を攻めた。 後燕慕容垂遣弟農伐句驪復二郡 後燕の慕容垂が弟の農を遣わし、句驪を伐し、二郡を復（もとにもどす）した。 垂死子寶立以句驪王安為平州牧封遼東帶方二國王...
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至孫高晉安帝義熙中始奉表通貢職 孫の高に至り、晋安帝義熙中に、奉表を始め貢職に通った。歷宋齊並授爵位年百餘歲死 宋、斉を歴（へる）して、並びに爵位を授かり、百余才を重ねて（年（ネン）＝稔（ネン）？）死んだ。 子雲齊隆昌中以為使持節散騎常侍都督營平二州征東大將軍樂浪公 子の雲は、斉の隆昌中、使持節、散騎常侍、都督栄、平二州、征東大将軍、楽浪公と為るを以てした。（栄州は字の通りヨンジュ？）...
View Article梁書 百済伝 始め
百濟者其先東夷有三韓國一曰馬韓二曰辰韓三曰弁韓 百済とは、その先（先祖）は東夷で、三つの韓国が有り、一に曰く、馬韓、二に曰く、辰韓、三に曰く、弁韓と。 弁韓辰韓各十二國馬韓有五十四國 弁韓、辰韓は各十二国で、馬韓は五十四国が有る。 大國萬餘家小國數千家總十餘萬戶百濟即其一也 大きい国は一万余家、小さい国は数千家、総数十余万戸で、百済はすなわちその一つである。 後漸彊大兼諸小國...
View Article晉太元中
晉太元中王須義熙中王餘映 晋太元中、百済王は須、義熙中、王は余映、 宋元嘉中王餘毘並遣獻生口 宋元嘉中、王は余毘、並びに遣わし生口を献じた。 餘毘死立子慶慶死子牟都立 余毘が死に、子の慶を立てた。慶が死に、子の牟都が立った。 都死立子牟太齊永明中除太都督百濟諸軍事鎮東大將軍百濟王 都が死に、子の牟太を立てた。斉永明中、太都督百済諸軍事、鎮東大将軍、百済王に叙した。 天監元年進太號征東將軍...
View Article普通二年王餘隆始復遣使奉表
普通二年王餘隆始復遣使奉表 普通二年、王の余隆は復（また）使者を遣わし奉表を始めた。 稱累破句驪今始與通好而百濟更為彊國 称えて、「累（たびたび）句驪を破り、今、通好に与することを始める」と。而して、百済は更（あらためて）に強国に為った。 其年高祖詔曰行都督百濟諸軍事鎮東大將軍百濟王餘隆 その年、高祖は詔して曰く、「行都督百済諸軍事、鎮東大将軍、百済王余隆は、 守籓海外遠脩貢職迺誠款到朕有嘉焉...
View Article號所治城曰固麻
號所治城曰固麻謂邑曰簷魯如中國之言郡縣也 治める所の城を号して曰く、固麻と。邑を謂うは曰く、簷魯と。中国の言（言葉）の郡県の如くである。 其國有二十二簷魯皆以子弟宗族分據之 その国には二十二の簷魯（邑）が有り、皆、子弟宗族を以てこれを分拠する。 其人形長衣服凈潔其國近倭頗有文身者 その人の形は長（長身）で、衣服は浄潔である。その国は倭に近く、頗る文身（体に模様を入れる）者がいる。...
View Article呼帽曰冠
呼帽曰冠襦曰復衫褲曰褌其言參諸夏亦秦韓之遺俗云 帽を呼ぶは曰く冠と、襦は曰く復衫と、褲は曰く褌と。その言（言葉）には諸（もろもろ）の訛（なまり 夏（カ）＝訛（カ）？）が参（いりまじる）するのも亦（また）、秦（濊？）と韓の遺俗（のこったならわし）と云う。 中大通六年大同七年累遣使獻方物并請涅盤等經義 中大通六年、大同七年、累（たびたび）、使者を遣わし方物を献じた。併せて、涅盤等経義、...
View Article太清三年不知京師寇賊
太清三年不知京師寇賊 太清三年、京師の寇賊を知らず、 猶遣使貢獻既至見城闕荒毀並號慟涕泣 猶（なお）、使者を遣わして貢献した。城闕の荒毀を見て、並びに號慟涕泣（大声で涙を流して泣く）した。 侯景怒囚執之及景平方得還國 侯景は怒って、これを囚執した。侯景の乱の平定に及んで、まさに還国を得た。
View Article梁書 新羅伝 始め
新羅者其先本辰韓種也 新羅（おそらくウルサン？）とは、その先（先祖）は本（もと）辰韓の種である。 辰韓亦曰秦韓相去萬里 辰韓は亦（また）曰く、秦韓（＝慶韓と書けます。秦（チン）＝慶（チン）？ 慶州（キョンジュ）？）と。相（あい）去ること一万里（＝一千里？ ウルサンとキョンジュの距離 一里１５０ｍ換算で地図上の距離の二倍から三倍になります）。 傳言秦世亡人避役來適馬韓 伝は言う、秦世（慶州？...
View Article其言語名物有似中國人
其言語名物有似中國人 その言語、名物（物の名）は慶国人（中（チウ）＝慶（チン）？ おそらく慶州（キョンジュ）？）に似るものが有る。 名國為邦弓為弧賊為寇行酒為行觴 国を名付けて邦と為し、弓は弧と為し、賊は寇と為し、行く酒は行觴と為し、 相呼皆為徒不與馬韓同 相（あい）皆を呼ぶは徒と為し、馬韓と同じではない。 又辰韓王常用馬韓人作之 また辰韓王は常に馬韓人を用いてこれを作るは、 世相係辰韓不得自立為王...
View Article辰韓始有六國
辰韓始有六國稍分為十二新羅則其一也 辰韓は始め六国有り、稍（次第に）に分かれて十二に為った。新羅（おそらくウルサン？）は則ちその一つである。 其國在百濟東南五千餘里 その国は百済（全州（チョンジュ）？）の東南五千余里（一里１５０ｍ換算で約７５０厖召蝓 ｜録涵紊竜イ歪樟覇麒の一から三分の一になります） 其地東濱大海南北與句驪百濟接...
View Article其俗呼城曰健牟羅
其俗呼城曰健牟羅其邑在內曰啄評 その俗は城を呼ぶは曰く、健牟羅と。その邑の大（おおきい 内（ダイ）＝大（ダイ）？）に在るは曰く、啄評と。 在外曰邑勒亦中國之言郡縣也 小（ちいさい 外（ゲ→シア）＝小（シアオ）？）に在るは曰く、邑勒と。中国の言（ことば）に訳（やくす 亦（イー）＝訳（イー）？）すと郡、県のことである。 國有六啄評五十二邑勒 国には六つの啄評（郡 大きい邑の意味）、五十二の邑勒（県...
View Article服牛乘馬男女有別
服牛乘馬男女有別 牛に服（車箱をつける）し、馬に乗る。男女に別が有る。 其官名有子賁旱支齊旱支謁旱支壹告支奇貝旱支 その官名には、子賁旱支、斉旱支、謁旱支、壹告支、奇貝旱支が有る。 其冠曰遺子禮襦曰尉解洿曰柯半靴曰洗 その冠は曰く、遺子礼と。襦は曰く尉解と。洿は曰く柯半と。靴は曰く洗と。 其拜及行與高驪相類 その跪拝及び行（歩行）は高驪と相（あい）類（似る）する。 無文字刻木為信...
View Article梁書 倭国伝 始め
倭者自云太伯之後俗皆文身 倭とは、自ら云う、大倭（邪馬台国を中心とした倭国連合 太（タイ）＝大（タイ）？ 伯（ボー）＝倭（ウオ）？）の後（後継）と。俗は皆、文身（からだに模様を入れる（刺青））する。 去帶方萬二千餘里大抵在會稽之東相去絕遠 帯方（おそらくテグ？ 音より...
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